iPhoneやiPadといったスマートフォンとタブレットを総称するスマートデバイスで重要な部材となる透明電動フィルムの新製品を、大日本印刷(DNP) <7912> が4月8日に発表した。広く普及しているスマートデバイスの主要部材だけではなく、フレキシブルディスプレイやウェアラブル端末などへの用途展開も視野に入れた展開が進む見通しだ。

同社が今回、開発したのは、電気を通す性質を持つ透明のフィルムの新開発品で、スマートデバイスのタッチパネルなどへの使用を想定。スマートデバイスは、2012年度以降の出荷台数が、3448万台から、13年度に3679万台、2014年度には3797万台と順調に伸長してきた。IT・ICT産業の市場調査を行うICT総研によると、2017年度には4352万台まで出荷台数も伸びる見込みで、さらなる成長も期待されている。

発表によれば、DNPの透明導電性フィルムは、同社のコーティング技術を用いて、極細の銀ワイヤーをフィルム表面に貼り付けて導電性を実現したもので、同社と米・銀ナノワイヤーインク製造ベンチャーである Innova Dynamics と共同で開発した。両社はウェットコーティングを用いて大量生産を実現し、ノートパソコンの大きさにも対応することができるとのこと。

DNPは「同製品は屈曲性が高いため、フレキシブルディスプレーやウエアラブルデバイスのセンサーなどの多様な用途に展開が可能だ」としている。また、「ITOフィルムの理想的な代替品として、タッチパネル用を皮切りに販売を開始し、ニーズに適した各種センサーの用途開拓を行い、システムも含めた事業展開を検討していく」などとしている。(ZUU online 編集部)

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