■起業
自ら起業をされる方もいらっしゃいます。 親御様も、経営の厳しさや緊張感は身に染みて知っておられます。 お子様方のゼロからの起業に反対はしないものの、やはりとても心配はされています。
「私の兄はアルバイトでやってたラーメン屋が好きで、そのまま ラーメン修行して、今は自分のラーメン屋さんをやってます 。 父はいつも心配してます。 実は、父は、兄の奥さんに、兄には内緒でこっそり生活費を送ったりしてるんです。」(旅行会社社長令嬢)
「 娘夫婦は、2人で色んなお宅や会社とかに掃除にいく、という仕事をしています。 娘は私のことを避けているので、私からも直接何も言いません。 私は一応、知り合いの会社に、娘たちを雇うようにこっそり頼みました。 数箇所で清掃をやってるみたいですが、おそらく収入は月15万もいってないんじゃないか、とおもいます。 でも、これから娘達がどう成長するか、その経過をとても楽しみに見ています。」(アパレル会社社長)
「弟は、始めはウチ(の会社)に副社長として居たのですが、辞めて、八百屋さんに勤め始めました。 今は、その 八百屋さんに野菜を卸す、というビジネスをやってます。 朝早く起きて、トラックを運転してるみたいですよ。 子供は3人いて、生活は全然楽ではないようですが、ビジネスの幅を広げるために、農家と直接契約したり、と色々と工夫しているみたいです。 面白いですね。 もともと頭は良い子なので、成功してくれるとおもいます。 私は弟を応援したいです。」(書店チェーン社長令嬢)
起業される方々の共通点として、家を飛び出して挑戦する、という部分があるようです。 親御様方はその勇気と努力を評価されており、心配される一方で、有用な形での応援されています。
以上の他にも、無職の方やFX、株式投資、アフィリエイトビジネスなどをされている方々がいらっしゃいます。
■最後に
冒頭でのデータでも挙げましたように、日本国内には、約19,500社もの創業100年以上の老舗企業があります。 その一方で、「ネット上の情報」によると、設立後30年で1万社のうちの25社しか生き残れない、という説があります。
このデータを実写化したかのように、私が取材させていただいた方々では 、代々の受け継いできた会社の経営を続ける方も、ゼロから起業される方も、どこかへ就職する方も、皆様は大変な危機感と努力をもってなされています。
親子関係においては、親子にありがちな対立がありながらも、お子様方は自らの成功のみを信じて努力し、親御様方はそれを尊重し、陰ながら応援する、という方々ばかりで、私自身、子を持つ父親としてお手本にしたいと思った次第です。
今回も、取材に惜しみなく協力してくださった皆様に深く感謝いたします。
BY: 飯川 慶
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