独特の経営方針

では、どうやったらこの驚異の顧客満足度全14冠を勝ち取れるのだろうか?答えは、同社が打ち出す独特の経営方針“複合ストーリー戦略”と“ニュートン発展の方程式”にありそうだ。

“複合ストーリー戦略”は、『時間・世代を超える複合』と『空間を超える複合』、『ブランドを超える複合』の3つで構成されている。

そのうちの一つ“時間・世代を超える複合”は実に単純だ。
(1)カラオケ(パセラ)で知り合って→(2)レストラン(ザ・レギャン・トーキョー)でデートして→(3)結婚式場(バトゥール)で結婚して→(4)フォトスタジオ(スタジオパセラ)でお子様の七五三の記念写真を→(5)リゾートホテル(アンダリゾート)へ家族旅行して→(6)コンベンションセンター(クラブレイク一碧)で会社の研修を行い→(7)パーティー会場(グレースバリ)で忘年会を開き→やがてお子さんが成長されて→(1)カラオケ(パセラ)で知り合って———に戻る。

こうやって顧客の人生と複合業態で関わっていき、単一業態では成し得なかったサービスや大胆な価格設定で業界の常識にチャレンジするとし、多事業展開のメリットを上げている。

“ニュートン発展の方程式”も明快だ。『従業員感動満足度(EIS)』アップで優秀な従業員の能力を最大限に引きだすことで、徹底した差別化戦略やより高い営業・企画力が生まれて『顧客感動満足度(CIS)』がアップし、顧客を徹底的に引きつけ、会社が儲かり、且つ、信用ができる。そのサイクルを『人と幸せを引きつける好循環の法則』とし、この構築が企業としての使命だと謳っている。


戦略を推し進める要は、『人』と『不動産』

だが、“複合ストーリー戦略”を推し進めていくには、『人』と『不動産』の確保が必須だ。