具体例1 Johnson v.Colt Industries 連邦地裁・1986年判決

ピストルを専用皮ケースに入れていたところ、ケースから抜け落ち、地面に当たった衝撃で暴発し、腹部に命中した。

原告の弁護士は、回転式の銃は、①、今回被告が被ったような、落下時のショックで暴発”Drop-Fire”が生じやすいこと。②、そして、このような暴発事故は、簡単な安全装置を取り付けることで回避できること。③、しかし、安全装置のなかったこの銃は、不当に危険な欠陥品であること。を主張した。

そして、この安全装置に関するいくつかの特許をあげ、当時、業界が「暴発」の危険を知っていた証拠である、として裁判所に提出し、原告が勝訴した。


具体例2 Boyer v. Eljer Manufacturing ミズーリ州高裁・1992年判決

製材工場で働いていた被告は、電動ノコギリを使って木材を切っていたところ、切断破片が顔面を直撃し、右目が失明した。

原告は、このノコギリの設計欠陥及び警告の不備を主張した。原告は、被告のノコギリ・メーカがより安全な設計のノコギリの特許を持っていたことを証拠として提出した。しかし、第一審は、原告敗訴した。ところが、控訴審において、第一審判決は、破棄・差し戻された。