はじめに
ファンドラップは担当者がお客さまに代わって資産運用をする投資一任サービスで、富裕層のお客さまのうち専門家に運用を任せたい方や資産運用に充てる時間を十分にとることができない方に向いています。また、ある程度まとまった資産を継続的に運用するサービスなので、富裕層のお客さまだからこそ利用できるサービスでもあります。また、提案書を見て、富裕層のお客さまの資産運用計画を立てることができます。
資産運用はリスクとリターンをどの水準に設定するかが鍵なので、資産配分の決定は富裕層のお客さまにとって大変重要なことです。ファンドラップではヒアリングによって資産配分を提案するので、富裕層のお客さまの資産と考え方に合わせた資産配分を選択できます。運用中に資産配分が変わった場合は調整されるため、富裕層のお客さまが選ばれたリスクとリターンの水準が維持されます。
ファンドラップでは定期的にレポートが届くため、富裕層のお客様の資産がどのような状況にあるかを把握しやすいです。そして資産配分比率を定期的に見直すことができるため、富裕層のお客さまの資産をライフスタイルや経済情勢に合わせて運用することができます。
まず、初回は野村證券のファンドラップをご紹介します(2013年12月現在)。
【参考】
過去の人気投資信託ランキングから今後のトレンドを占う【前編】~また時代は繰り返すのか?~
過去の人気投資信託ランキングから今後のトレンドを占う【後編】~回復は今後も続くのか?~
最低金額1000万~3億円まで、富裕層向け金融サービス“SMA”の各社比較
最低金額300万~3000万円まで、プレミアムサービス「ファンドラップ」の各社比較
・野村ファンドラップの概要
ファンドラップの手数料は投資一任受任料とファンドラップ手数料の合計額で、ファンドラップの最大手数料は運用資産の年率1.26%です。この他運用管理費用(信託報酬)や信託財産留保額がかかり、それぞれの最大は順に信託財産の年率1.35%±0.70%と、信託財産の0.5%です。
定期的に報告書が届き、資産状況の確認はウェブサイトでもできます。資産配分比率の見直しは1年ごとに行われ、契約更新の1ヶ月前に新しい資産配分が通知されます。ファンドラップについての問い合わせ窓口は、コールセンターではなく支店になります。
・野村ファンドラップのプログラム
「バリュープログラム」は500万円から運用できるコースです。投資対象は複数のインデックス運用専用投資信託で、市場指数と同等の収益を目指す運用をする投資信託です。投資対象資産は国内株式 、国内債券、外国株式、外国債券、REITで、為替ヘッジはありません。
「プレミア・プログラム」は1000万円から運用できるコースです。投資対象は複数のアクティブ運用専用投資信託で、市場指数を上回る収益を目指す運用をします。投資対象資産は国内株式 、国内債券、外国株式、外国債券、REIT、オルタナティブで、為替ヘッジありとなしがあります。ベンチマークを上回る成果を出すために、インデックスとは異なるポートフォリオを構築します。
「野村ファンドラップ日本株」「野村ファンドラップ外国株」「野村ファンドラップ外国債券」はそれぞれ色々な投信会社の投資信託9~15本で構成されています。「野村ファンドラップ外国株」と「野村ファンドラップ世界REIT」はアメリカへの投資比率が最も高く、順に5割と6割ほどです。なおこれらの投資信託については、2013年の6月28日又は7月31日時点の情報です。