採用される女性から見た女性登用の課題:楽しく働きたい

ここまでは採用する側の女性登用の問題をみてきたが、では採用される総合職候補となる女性側はどのように考えて就職したいと思っているのであろうか。以下は就職活動を控えた大学生、大学院生の就業感を調査した結果である。男女差をとることで、より女子学生が何を希望しているのかを見てみることにした。

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男子学生に比べて目だって女子学生の就業感に多いのは「楽しく働きたい」であった。

男子学生は文理とも3割程度の支持率であるが、女子学生に関しては文理とも4割近くの支持を集めて、男性に比べて「個人の生活と仕事を両立させたい」に比べても高い支持を集めている。同調査によると女子学生の「楽しく働きたい」は十数年間トップの支持を集めているという。

では「楽しく働く」とは何をさしているのであろうか。これについては直接的な回答を求める質問は行われていないが、「行きたくない会社」という質問についての回答を見ると男女差は以下の通りとなっている。

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理系女子は理系男子よりも、ノルマや学閥・男女差別を嫌う。そのかわり、仕事の内容の面白さや会社の経営等には男子より関心がないようである。文系女子でもやはりノルマや学閥・男女差別が嫌われるが、転勤が多いことも男子学生よりも避けられることが見て取れる。そのかわり、男子ほど給料は気にしていない。