中国人民銀行が、人民元の人民元の対ドル基準値を3日連続で引き下げて、市場を騒がせている。円ドルレートも大きく揺れるなど、国内市場へも大きく影響しており、さらなる動きがあるか注目される。
すでに各方面でさまざまな評価が出されており、好意的な見方も出てきている様子だ。
SMBC日興証券でシニア債券エコノミストの嶋津洋樹氏は、「少なくとも短期的にはこれまでの政策が奏功することで回復へ向かう可能性が大幅に高まったと考えている」との見解を示している。
また、同氏によれば、今回、中国が人民元の基準価格を切り下げたことで、さらなる景気の悪化の防止を図るほか、人民元の外国為替相場の安定を部分的に手放し、自律的な金融政策を実施する余地の確保を優先したと解釈することもできるという。
他方で、三菱UFJリサーチ&コンサルティングで主任研究員を務める片岡剛士氏も「中長期的には、元安は中国経済にはプラス」と言及。元安は中国の輸出を押し上げる効果となると見込まれるほか、資産効果を通じて消費の下支えも期待される。その影響により、景気回復の追い風になるとのこと。
また、同氏は「中国経済の回復が加速すれば、それは日本を含む先進国にとっても恩恵がおよぶ」としている。
中国国内にはさまざまな課題やそれに付随するリスクがあるとの見方は変わらないものの、エコノミストらは概ね好意的に受け止めていると言えそうだ。(ZUU online 編集部)
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