(写真=ZUU online)
「BOSS」とはターゲットが違う。「競合はいない」
――研究開発時間には相当時間をかけられた。
「パイクプレイス」は、スターバックスが1971年に創業したシアトルのマーケットの地名です。その名前を冠するわけですから、それこそ福寿園の伊右衛門のように品質には相当こだわっています。
――缶コーヒーは男性ユーザーが多いと思います。御社には「BOSS」を展開していますが、販売戦略の違いは？
たしかにショート缶は男性比率が高いですが、ボトル缶のコーヒーは女性の愛好家も多いんです。カウンターコーヒーの男女比は分かりませんが、RTDのブラックは女性にも支持されています。
そういう背景もあって、マーケティングにあたって性別は意識していません。最近はコーヒーの楽しみ方が多様化していますよね。コンビニコーヒーもそうだし、サードウェーブコーヒーもそう。コーヒー文化が日本で成熟してきているなかで、高品質なものを飲める機会を増やし、利便性高くしたいんです。
当社の「BOSS」にはプレミアムボスのボトル缶がありますが、こちらは缶コーヒー愛好家の男性がメインターゲットです。ですので、価格設定も缶コーヒーに近い。一方で新しいボトル缶は、スタバのショップのコーヒーが飲みたい方向けですので、価格設定もBOSSとは異なります。
――シアトル系の他のコーヒーチェーン、たとえばタリーズもボトル缶を展開しています。
競合という意識はありません。(念頭にあるのは)スタバのショップで飲まれているハイクオリティなブラックをもっと気軽に飲んでいただくということだけ。全国にスタバのショップは1000店、コンビニは50,000店ですから、(スタバのコーヒーを)手に取りやすくなることは間違いありません。特に「スタバのショップで飲むのが一番好きだけど、近くにショップがない」という方、地方在住の方などには極めて便利だと思います。
時間をとってゆっくりしたい方はショップで、オフィスや自宅に持ち帰ったり外出に持ったりして行って飲みたい方はコンビニでボトル缶を選んでいただけるわけで、新しいマーケットが築けると考えています。
たしかにスタバとタリーズのショップが競合と考える方には、ボトル缶も競合に見えるかもしれませんが、意識していないんです。価格設定も違いますし、「カニバリゼーション」(共食い、パイの取り合いのこと)にもならないと思います。スタバとのミーティングでも他社の名前は出ていませんし、当社としても「タリーズをやっつけるぞ!」という意識はないですよ（笑）。
「発売即品切れ」になることはない
――販売目標は？
スタバでも販売目標は公表しないということらしいです。まずは定番として残ることを目指します。
――4月に販売開始してすぐに品切れになった「ヨーグリーナ」の例がありますが、今回の供給体制は？
今回はスターバックスブランドの強さもあり、かなりの量を用意しています。コーヒー好きの方には知名度100%のブランドですからね。主要コンビニチェーンでは取り扱っていただけることが決まっていますが、今回は大丈夫です。期待して待ってくださっている方、お店の方にはご迷惑をおかけすることはないと思います。
（ZUU online 編集部）
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