欧州連合(EU)内で各国が、急増する中東からの難民流入への対応に迫られている。

今週4200人もの難民がギリシャ本土に新たに上陸した。欧州対外国境管理局・フロンテックスによると、先週だけで2万3000人の難民がギリシャに到着し、これは先々週の人数の50%増となる。ギリシャでは今年に入って既に去年より遥かに多い16万人以上の難民が入国している。現地紙『カシメリニ』によると、ギリシャ・レスボス島では先週だけで1万7500人の難民が登録されている。

EU内では、難民が到着した最初の国で難民申請をすることが決められた「ダブリン規則」がある。しかし、多くの難民が最初に到着するイタリアやギリシャでは人数が多すぎるため裁ききれずにいる。そして申請できなかった難民は列車でさらに北上。

ハンガリーでも捌ききれず、一旦難民登録を諦め、その大多数を列車でウィーンや南ドイツへ移動させた。しかし、翌日にはEU加盟国として国境を維持すると釈明した後にブダペスト駅を閉鎖。駅の外には未だ約2,000人の難民があふれており抗議を続けている。ハンガリーでは難民を彼らが最初に入国したEU加盟国に送り返す措置を行う予定だ。

EU圏内に入る難民の数は過去最高記録に達している。7月だけで10万7500人もの難民がEU圏内に入国した。今年ドイツ政府は去年の4倍となる80万人の難民を受け入れる予定だ。これはドイツ以外のEU加盟国全体を合わせた難民受入数よりも多い。

ドイツのメルケル首相はEU加盟国全体で難民受け入れに協力するよう訴えている。しかしながら、ドイツと良好関係にあったスペインのラホイ首相でも「難民を受け入れたくない国もある。強制できるものではない。」とメルケル首相のEU加盟国間での難民受入れ数を平等にする訴えを退けた。（ZUU online 編集部）

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