未婚女性、若いうちは老後に興味なし?

<老後資金、カッコ内は老後資金が保有資産に占める割合>
20代 未婚:214.3万円(34.7%) 既婚:313.7万円(53.2%)
30代 未婚:383.9万円(53.5%) 既婚:367.8万円(55.5%)
40代 未婚:548.8万円(62.0%) 既婚:539.8万円(65.4%)
50代 未婚:1004.4万円(86.7%)既婚:903.2万円(72.2%)

老後資産を見てみると、年齢が上がるにつれて上昇していく。30代になると資産の半分以上は老後のために用意するようになり、50代にもなると7〜8割が老後のための資産として位置づけられるようになっている。未婚者と既婚者の違いはというと、未婚者の方は20代のうちは保有資金のうち老後のためのお金が占める割合は低いのだが、30代以降でその割合が急増しており、増加の割合が既婚者よりも大きかった。


退職後の生活「今の高齢者より悪くなる」が過半数

退職後の生活イメージに対しては、未婚と既婚では大きな違いが見られた。アンケートでは、退職後の生活のイメージについて次の6つの中から選ぶよう指示した。

  1. 今の高齢者よりもよい生活が送れると思う
  2. どちらかといえば、今の高齢者よりもよい生活が送れると思う
  3. 今の高齢者と変わらない程度の生活は送れると思う
  4. どちらかといえば、今の高齢者よりも悪くなっていると思う
  5. 今の高齢者よりも悪くなっていると思う
  6. わからない

少子高齢化で、将来もらえる年金がいくらか分からない……こんな思いもあってか、おおまかな分布は、既婚も未婚も大差はなかった。ざっくり言うと、全体の6〜7割程度の人は「⑤今の高齢者よりも悪い」「④どちらかといえば悪い」のいずれかを答えており、「①今の高齢者よりもいい」「②どちらかといえばいい」と答えた人は1割にも満たなかった。

しかし特徴的だったのは、「⑥わからない」と答えた人が未婚者により多かったということである。各年代で割合は異なるのだが、未婚者はおおむね20〜25%、既婚者は15〜18%となっていた。未婚者は既婚者の1.3倍程度で、20代にいたっては既婚者の1.8倍に上っていた。

また、未婚者が既婚者を上回っていた項目としては「⑤悪くなっていると思う」が挙げられる。未婚者は38〜48%で既婚者は34〜39%。どの年代でも未婚者の方が高く、既婚者のおよそ1.2倍だった。年代が上がるにつれ、その差は広がっていた。

年収や資産の状況からみると、「結婚している女性よりも、していない女性の方が豊か」という結果となったが、老後の生活という視点では、「結婚していない女性の方が悲観的」という傾向がみられた。