老後の収入は退職金と年金

<リタイア後の収入>
①退職金
退職金の支給額や支給方法(一時金払い、年金払いなど)は、会社の規模や職種、勤続年数等で異なる。「平成25年就労条件総合調査結果の概況」(厚生労働省)によると、2012年の1年間における勤続35年以上の定年退職者の退職給付額(年金払い分も含む)は、大学卒(管理・事務・技術職)が2562万円、高校卒(管理・事務・技術職)が2272万円、高校卒(現業職)が1872万円となっている。ここでは、退職金支給総額の目安を2500万円とする。

②公的年金
老齢基礎年金額はを月額6.5万円、老齢厚生年金額を10万円として試算する。
夫:(老齢基礎年金+老齢厚生年金)×12カ月×(男性の平均余命)
=(6.5万円+10万円)×12カ月×19年=3762万円
妻:老齢基礎年金×24年+遺族厚生年金×5年
=6.5万円×12カ月×24年+7.5万円×12カ月×5年=2322万円

現役時代に貯めておくべき金額は1170万円に

以上から、65歳から平均余命までに予定される収入の合計は、①退職金(2500万円)+②公的年金(3762万円 + 2322万円 = 6084万円) = 8584万円 となる。

必要な老後資金は、「老後に必要とする資金(9752万円)-老後に予定される収入合計額(8584万円)」 =1168万円となり、これが目標貯蓄額になる。例えば、35歳から64歳までの30年間、毎月3万2500円貯蓄すれば、3万2500円×12カ月×30年=1170万円(利息等は含まない)で目標額をクリアできることになる。

独身パターンの収支は?

(2) 30代独身男性賃貸暮らしのパターン
単身男性が65歳から平均余命まで生きる場合、老後に必要とする資金と老後に予定される収入を試算する。

<リタイア後の支出>
①生活費
単身者の生活費については、高齢夫婦無職世帯の支出額27万円の80%(21万6000円)とする。必要な生活費は、27万円×0.8×12か月×19年(男性の平均余命)=4925万円となる。

② その他の資金
項目と金額を以下のように考え、1400万円とした。

  • 趣味・レジャー関連費用 500万円
  • 車買い替え関連費用 300万円
  • 医療や介護費用 300万円
  • 予備費 300万円

65歳から平均余命までに必要な老後資金は、①生活費4925万円+②その他の資金(1400万円)= 6325万円 となる。

<リタイア後の収入>
① 退職金
30代既婚男性マンション暮らしと同様に、退職金支給総額を2500万円と想定する。

② 公的年金
本人:(老齢基礎年金+老齢厚生年金)×12カ月×平均余命
=(6.5万円+10万円)×12カ月×19年=3762万円
65歳から平均余命までに予定される収入の合計は、①退職金2500万円+ ②公的年金(3762万円)= 6262万円 となる。

30代独身男性賃貸暮らしの場合、必要な老後資金は「老後に必要とする資金(6325万円)-老後に予定される収入合計額(6262万円)」 = 63万円となった。

年金給付水準に注意

ただし、この試算は現在の年金給付水準をベースにしたものである。給付額が減額されるとその分が目標貯蓄額に上乗せされる。したがって、早めに老後資金の収支を試算し、計画を立てた方がよい。

ちなみに1999年に年額80万4200円(月額6.7万円)だった老齢基礎年金支給額は、2015年には78万100円(月額6.5万円)となっており、ここ16年で年額が2万4100円減っている。現在の年金給付水準が下がると、その分、老後の収入が目減りすることになる。早めに老後資金の収支を試算するに越したことはない。 (ZUU online 編集部)