先週の主な経済指標
◆11月8日 中国貿易収支 10月 616.4億ドル 市場予想 +620.0億ドル、前回 +603.4 億ドル
輸出 10月 -6.9% 市場予想 -3.2%、前回 -3.7%
輸入 10月 -18.8% 市場予想 -15.2%、前回 -20.4%
10月の中国の輸出は前年比6.9%の減少と、3.2%減の市場予想を下回りました。また、10月の輸入は15.2%減を見込んでいた市場予想に届かず、前年比18.8%減と減少率が前月から拡大しました。こうしたなか10月の貿易収支は前月から黒字額が更に増加し、616.4億ドルの黒字となりました。
輸出については、「中国輸出金額の推移 地域別」のグラフを見ると、各地域向けの輸出が軒並み減少傾向にあります。特に、米国向けの輸出(9月の166→10月の156)や、アジア向けの輸出(9月の214→10月の186)の減少が目立ちました。
輸入については、前年比が前月より改善したものの市場予想に届かなかった原因としては、弱い内需、鉄鉱石をはじめとする原材料の価格の低迷などが挙げられます。
◆11月10日 生産者物価(PPI、前年比) 10月 -5.9% 市場予想 -5.9%、前回 -5.9%
10月のPPI は5.9%減と市場予想と一致し、44か月連続でマイナス圏にとどまっています。原油などの原材料価格が下落したことや中国国内需給の低迷などが主な原因だと考えられます。
◆11月10日 消費者物価指数(CPI、前年比) 10月 +1.3% 市場予想 +1.5%、前回 +1.6%
10月のCPIは前年比1.3%上昇し市場予想を下回りました。内訳をみると、食料を除くCPIと食料関連のCPIは共に上昇率が縮小しました。なかでも、比較的豊富な供給から卵価格が前年比13.8%下落したほか、ラム価格が前年比7%減少したことが目立ちました。
◆11月11日 固定資産投資(前年比) 1-10月 +10.2% 市場予想 +10.2%、前回 +10.3%
1~10月の固定資産投資額は前年比10.2%増と、伸び率は1~9月(10.3%増)から小幅に鈍化しました。内訳をみると、10月の不動産投資の減速が引き続き鮮明となった一方、建設業投資の伸び率は前月から増加しています。
◆11月11日 鉱工業生産(前年比) 10月 +5.6 市場予想 +5.8%、前回 +5.7%
10月の鉱工業生産は前年比5.6%増と、市場予想の5.8%増に届かなかったほか、前回の5.7%増より増加率が鈍化しました。生産面の弱さを示しているなか、中国人民銀行による金融緩和や政府による財政出動は継続する可能性が高いとみられます。
今週の主な経済指標
重要な経済指標発表は特にありません。