storie:日本での不動産仲介の営業スタイルはどの様にご覧になりますか。 ソニー不動産は「走った分だけ」というソニー損保の自動車保険の考え方を不動産での手数料にも取り入れ、業界の慣例を覆していますが。

小島氏:既存の不動産仲介会社は会社の直近の利益を優先しすぎて、お客様や従業員の利益は後回しにしていると感じています。具体的には、紙媒体チラシの作成、電話営業などで、従業員は労働時間が長い上に、お客様に対しては、有益な情報提供以上に契約を急がせることに熱心に思えます。

営業スタッフが非効率な作業を強いられると、社員の士気が下がり、さらには社員全体の質も下がってしまうので、この会社を始めるときはその様なスタイルはやめようと思っていました。

storie:集客方法にはどのような考えを持たれていますか。

小島氏:ネット広告を中心に広告費の支出を振り分けていますが、目指しているのは購入に近いお客様に資源を集中させることです。それができるかどうかが経営戦略であり、経営の責任だと思います。そこをうまく達成できれば、営業スタッフに仕事がしやすい環境が提供でき、業績も伸ばせると思っています。

storie:現在は営業体制含め軌道に乗っているということでしょうか。

小島氏:当社の会社設立以来、順調に来店数、売上高は順調に推移しています。ホームページの更新のペースはほぼ毎日で、サイト自体のマイナーチェンジも継続しておりますので、当社のシェアも順調に伸びております。

storie:Webサイトで仲介手数料が無料になることもあると記載していますが、これは御社が売主と直接契約を結んでいる物件限定でしょうか。またどういう基準で物件情報は出されているのでしょうか。

小島氏:仲介手数料を無料にしているものは、全件、メール、電話、FAXなどで確認し、媒介契約が売主様と直接締結できる物件です。現段階では、そのように売主様から直接媒介契約をいただけるフィールドに資源を集中し、そこでシェアを取っていく想定でいます。

storie:売買仲介では、購入希望のお客様がメインでしょうか?

小島氏:今までは不動産の購入依頼の受託が中心でしたが、営業体制も十分に整ってきましたので、今後は当社のネット広告チャネルを活用し売却依頼のお客様にも対応していく予定です。