学生に人気なのは「銀行」
人材総合サービス事業のDISCOでは「2017年度 キャリタス就活 学生モニター調査結果(2016年1月発行)」を発表した。これは2017年卒業予定の学生モニター1084人に対して就職意識や就職活動の準備状況などを尋ねたもの。
調査項目の「現時点の志望業界」は5つまでの複数回答となっており、ランキングの1位は「銀行」となった。以下は2位「水産・食品」、3位「医薬品・医療関連・化粧品」となっている。冒頭の「働きがいのある企業ランキング」には見られなかった銀行人気が、この調査でも表れている。学生たちの間では銀行業界への人気は高い。
「就職先企業を選ぶ際に重視する点」も5つまでの複数回答。ランキング1位は「将来性がある」、2位は「給与・待遇が良い」、3位は「福利厚生が充実している」となった。この結果から見ても、やはり学生たちの求めているものは将来性・安定性だといえる。
ベンチャー企業の人気は陰り気味
DISCOの「キャリタス就活 学生モニター調査結果」では「ベンチャー企業への関心」についても調査している。学生にベンチャー企業への関心度合いを尋ねたところ、「とても関心がある」「ある程度関心がある」と答えた学生の割合は24.9%であった。「あまり関心がない」「まったく関心がない」は51.9%。関心がない学生は前年の50.6%から増加している。
ベンチャー企業への関心の理由である「若いうちに実力をつけたい」「成長のスピードが速い」の項目が前年からポイントを下げており、DISCOは「早くから活躍できる環境や成長できる機会を求める割合が減ったことから、学生の安定志向が強まっていることが推測できる」とコメントしている。
メガバンクの「志望人気」はなぜ高い?
冒頭で「働きがいのある企業ランキング」のデータを紹介したが、金融業界で働くビジネスパーソンの評価には突出した高さはなかった。しかし、そのあとの2つのデータでは就職を控えた学生たちの金融業界への人気が証明されている。
学生たちの多くは就職先に対して安定性や将来性を求めている。「活躍したい」「成長したい」よりも「将来性」「給与・待遇・福利厚生」を重視する。その結果として金融業界、とくにメガバンクへの志望人気が高くなっているのだろう。(ZUU online 編集部)