海外ではどうなっているのか

日本でも活発化してきている休眠口座利用の議論ですが、海外ではすでに休眠口座の活用が行われている国もあります。

アメリカでは、州によって期間が異なりますが、一定期間(3~7年程度)取引のない預金などの金融資産は金融機関から各州にある未請求債権管理部署に移管され、管理されています。

イギリスでは15年間取引がない場合に、休眠預金として扱われます。その後、社会的企業などへ投資を行う中間団体組織に対する投資などに休眠預金が充てられています。

韓国でも銀行預金は5年取引がないと休眠口座として扱われ、休眠預金管理財団に移管され、マイクロクレジット(貧困者などへの少額融資)の原資として福祉事業者の支援の為に活用されています。

休眠状態になっている口座はない?

積極的に活用している国もある休眠口座ですが、日本ではまだ検討段階です。しかし今後、国会で法律化され、日本でも休眠口座が活用される日も近いかもしれません。

休眠口座の預貯金を活用して、震災の復興や、給付型奨学金実現などの社会貢献に役立てることは素晴らしいアイデアかもしれません。しかしその前に、自分が持っている口座で休眠状態になっているものはないかどうか、確認してみるとよいかもしれません。(提供: お金のキャンパス

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