まさに「生き馬の目を抜く」という表現がふさわしいほどスピード感にあふれ、競争の激しい外資系金融のフロントオフィス。

男性でさえ生き残るのが厳しい中、たくましく、時にしなやかに、数千万円という高給を得ている女性たちは、ただ者ではない。

外資系金融に身を置いた筆者は、男でも女でも、そして人間でもない?“猛女”達の生態を目にしてきた。

外資金融のフロントオフィスは男女問わず派手な肉食系が多い。モーレツに働き、飲み、遊び、金を使う。

男性だと、モデルや女子アナとの交際、外車、既婚者は不倫といった例は枚挙にいとまがない。

だが女性版肉食系は少し違う。

彼女たちは、バツイチ、バツ2、子持ちでも気にせず、ブランドファッションに身を包み、暇はエステに旅行に、ボーイフレンドはいても金銭的には依存せず、女性として自分の人生を謳歌(おうか)する新種の女子である。

肉食系おじさんキラーAさんは都心のペントハウス在住

おじさんキラーとしてトップの営業成績を誇るAさん。仕立てのいいダークカラーのスーツに身をつつみ、朝ミーティング、昼は顧客訪問、そして夜な夜な接待までは普通の金融営業と変わらない。

彼女が違うのは、圧倒的おじさんキラーであることだ。

顧客企業の日本のオジサン達は、一見女豹のようでもかわいらしく謙虚にふるまう彼女にメロメロ。彼女が顧客に売る複雑な金融商品の内容を理解しているかは定かではないが、営業成績は部門トップ、成績に連動してボーナスもうなぎ上り。都心マンションのペントハウスに住み、男性遍歴も華麗で芸能人との交流も多く、某著名人主催のパーティーに豪華なドレスに毛皮といったいでたちで登場するなど、業界人のような生活を送っている。

夫がサラ金まみれ即離婚したフェロモン系Bさん

夫婦共に外資金融で、豪華マンション、外車、グルメ、と皆がうらやむような生活を楽しんでいたBさん夫婦。

しかし金融危機で夫が失職。Bさんはリストラの嵐をなんとか生き延びたものの、ある日会社の受付に夫のサラ金の取立屋が突然現れた。

Bさんは即離婚、同じ外資金融内で転職したという。そしてそのフェロモンで大物の愛人に収まったという噂もある……。