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(写真=PIXTA)

不動産投資において「現地確認」は不可欠です。投資をする資産が動かない(不動産)ので、こちらから出向くしかありません。物件案内書などの紙面上のイメージと比べて実際はどうなのか、賃貸して収益を生む大事な資産ですから、自分の目で必ず確認するようにしましょう。

現地確認する時に大切なことは、「もし自分がこの物件を借りるとしたら?」という視点です。そして、キーワードは「安全性」と「安心」の2つが挙げられます。それぞれの主なポイントを挙げてご説明します。

現地確認での「安全性」の確認

1. 最寄駅から現地まで

最寄駅から物件までの道程では、道が歩きやすいか、道の広さや歩車分離、車や自転車の量、歩いている人の年齢層などがポイントです。「危ない」道を毎日歩かされるのは入居者にとっても不安でしょう。

特に安全性という面で注意したいのは、昼と夜とでは、道の風景が大きく変わる点です。最近は物騒な事件も多ので、街灯などに気を配りながら昼と夜、現地を歩いてみてください。また、平日と土・日では、交通量が変わることもあります。

2. 現地に着いたら

現地に着いたら、事前に確認した耐震性と物件イメージとのチェックを行いましょう。新しい耐震基準で設計された建物であれば、まず問題はないといえますが、1981年6月以前に建築確認を受けた旧耐震の建物でも、耐震補強ができている場合があります。熊本地震のように震度7クラスの地震が起きると、アパートなど木造建物への影響は大きいので注意が必要です。

また、近年は「観測史上初めての」が付くような豪雨も頻発しています。安全という点では、道路と敷地の関係や周囲の土地との関係といった、「高低」についても現地をよく確認してみましょう。

3. 室内(物件)に入ったら

住む人の目線での「安全」とは何かを考えると物件内の確認するべきポイントはおのずとわかります。例えば、「備え付けの設備機器が事故なく使用できるか」あるいは「緊急時の避難経路が確立されているか」といった点です。

現地確認の際は、キッチンやトイレ、浴室の設備機器は設置後何年経過しているか、不具合はないか、といった実際の機器の状態をチェックしておきましょう。設備機器を投資期間中に取り換える可能性が高いのか低いのかは、収益にも影響する大事なポイントです。

また、建物のエントランスから部屋まで実際に歩いてみることで、エレベーターや階段での死角や緊急時の避難経路などを確認します。隣の建物から玄関が直接見えているかどうかも併せて確認しましょう。