キーワード「安心」の確認

1. 最寄駅から現地まで

投資物件の立地が、「安心」して住める街であるかというのは非常に大切です。その安心とは、街の雰囲気や治安というだけでなく、「普段の暮らしに必要なものが一通りそろっている」ということも関わってきます。

まずは、物件のある街にオーナー自身がどういう印象を持ったか、安心して住める街と思えたかどうかが大切なポイントです。街にはそれぞれ雰囲気というものがあります。駅1つ違うだけでも街の雰囲気は変わるのです。そして現地確認の際、最寄りの駅からの道中や周辺にどういう生活施設(スーパーやコンビニ、公共施設など)があるかを確認しましょう。

2. 現地に着いたら

入居者のセキュリティ性を図るうえで、建物のエントランスは大事な場所です。オートロックやインターホンなどの設備面はもちろん、前面道路からエントランスが見える建物かどうかも確認しておきましょう。

さらにエントランスでは集合郵便ポストをチェックします。表札が多いか少ないか、どういう入居者がいるか(個人・法人)、管理人室があるかどうか、管理会社の連絡先が表示されているかどうか、管理人は常駐か日勤か、といったポイントがあります。

また、建物内外の清掃状態は大事です。ポストからチラシがあふれていないか、ゴミは落ちていないかなど、清掃はその建物の維持管理の良し悪しを示すバロメーターです。維持管理のできていないマンション・アパートには、おのずと質の悪い入居者が集まるというのが不動産経営の定説です。入居者の安心を考えるならば、外せないチェックポイントです。

3. 室内(物件)に入ったら

現地(物件)では、まず室内から外の風景を確認します。ベランダへ出て見渡してみましょう。隣の建物との関係、建物周辺の雰囲気など、外からでは分からなかったことが発見できます。騒音や異臭がないかどうかも確認します。音については、窓を開けた時と閉めた時の違いも確認しましょう。上下左右、隣接する部屋からの物音にも、できる限り気を配ってください。

いずれも、ご自身がそこで住むつもりになって、「安心して住める環境」だと思えるかどうかが判断の基準です。さらに、近くに大きな空き地があったりすると、将来建物が建築されて日当たりが悪くなる可能性があります。物件は変わらなくても、日当たりだけでなく、周囲の環境は変わる可能性があると思いましょう。過去にその物件で入居者の安心を脅かすような「心理的瑕疵」がなかったかを、不動産会社から上手に聞き出しておきましょう。

現地確認はしっかりと!

さて、現地確認のポイントを、「安全」「安心」を中心にみてきました。現地確認は、投資をすべきか、見送るべきかを決める大きな判断材料のひとつです。仮に、最終的にその物件に投資しないという結果になったとしても、数多くの物件を見ておくことで、不動産投資家として物件に対する感性が養われます。

「面倒だなぁ」「現地確認なんかしなくても」と思う方もいるかもしれませんが、多忙な中でも時間を取って実際に自分の五感を使って現地確認を行うことをオススメします。 (提供: 不動産投資ジャーナル

【関連記事 不動産投資ジャーナル】
平成28年度税制改正で規制が入る「不動産投資に関する消費税還付」とは?
日銀のマイナス金利が不動産投資に与える影響とは?
不動産投資の成否のカギは対象エリアでの賃料相場の把握
規制緩和でAirbnbでの空室運用が実現!?高稼働率の実現も夢ではない
ROIを自分で計算できるようになりましょう! 不動産投資の重要指標