「モナ・リザ」を所蔵する美術館として「ルーブル美術館」を知っている人も多いだろうが、今後はその認識が変わるかもしれない。「第9の芸術」として新たに、日本にも縁の深い分野が登録されたのである。

「第9の芸術」は絵と文字のコラボ

ルーブル美術館は12世紀建造のルーブル城の面影を残す、世界最大級の史跡であり、収蔵品38万点以上という世界最大級の美術館だ。有名なものは何と言っても「モナ・リザ』、他にも「ミロのビーナス」なども収蔵されている。

ルーブル美術館のあるフランスには芸術の序列が存在している。「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学」「演劇」「映画」「メディア芸術」という第八番目までが存在する。

ここに新しく加わった項目こそが「漫画」である。

フランス語圏では、漫画のことを「バンド・デシネ」として、日本の「漫画」や米国「コミックス」とは異なる独自の文化として発展してきた。子供から大人まで幅広い世代に愛されると同時に、芸術性の高さが評価され、第九の芸術と位置づけられる分野なのだ。バンド・デシネの特徴として、フルカラーで細部まで丁寧に描き込まれている作品が多いということがある。

それぞれで独自の発展を遂げてきた、日仏の漫画(バンド・デシネ)文化がコラボレーションした企画展が、東京・六本木で開催されている。