「ルーブル No.9 ~漫画、9番目の芸術」は絶賛開催中
2016年7月22日から9月25日まで六本木・森アーツセンターギャラリーで開催されているのが、「ルーブル No.9 ~漫画、9番目の芸術」だ。
日本のトップカルチャーである「漫画」をコンセプトとしていることから、日本の著名漫画家も参加している。『ジョジョの奇妙な冒険』の作者・荒木飛呂彦氏、『鉄コン筋クリート』の作者・松本大洋氏、『テルマエ・ロマエ』の作者・ヤマザキマリ氏ら、7人の漫画家である。
漫画(バンド・デシネ)を広める運動のスタートは、さかのぼること10年前から始まっている。前述した荒木飛呂彦氏は2009年にバンド・デシネプロジェクトに対し、『岸辺露伴 ルーブルに行く』というフルカラーの漫画を寄稿している。今までの同氏の作風とは異なる、見たことのない色合いやコマ割りが見もので、今回の展示会の中でも見ることができる。
荒木氏が寄稿した際は同氏ひとりのプロジェクト参加だったが、今回の展覧会参加者の顔ぶれを見ると、第9の芸術に対する注目度の高まりをひしひしと感じる。
漫画はエンターテインメントへ
今回の展示会に参加するクリエイターは、7人の漫画家だけではない。「ルーブル No.9 ~漫画、9番目の芸術」の公式イメージソングは、シンガーソングライターの米津玄師氏、音声ガイドは声優の神谷浩史氏が務める。それぞれの分野で根強いファンを持った2人を加えた、強力な布陣といっていい。こういったイベントが盛り上がることで、単なる娯楽作品としての漫画が、芸術として存在感を放っていくことは、ほぼ確実だろう。
描き込みが非常に細かく作成に時間がかかるため、商業的に成り立つのが難しいとされるバンド・デシネ。一方で、日本のマンガ文化は書き込みが細かくても、商業的に成功していることから、今回のコラボレーションで、バンド・デシネには活路が開かれるかもしれない。
今回の件でますます注目を集めていくであろう「漫画」だが、注目を集めるのは現代や未来の漫画だけではない。日本最古の漫画の注目度も上がるだろう。国内外から人気を集めている漫画。最も古い漫画とされるのが「鳥獣戯画」である。今から800年前に制作され、現代ではアニメになるなど、漫画ビジネス原作の先駆けといえる存在だ。「鳥獣戯画」のように、何年経っても愛される存在に、芸術に認定された「漫画」は成長していくだろう。
芸術の秋にはまだ早いが、暑い夏に日差しを避けて、日本とフランスの最新芸術に浸ってみてはいかがだろうか。(ZUU online編集部)
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