このほど英国の金融大手HSBCが発表した2016年の「外国人駐在員にとって暮らしやすい国」ランキングで、2年連続の世界1位となったのはシンガポールだった。
この調査は、世界190カ国・地域の駐在員2万6871人を対象にしたもので、回答者の43%が女性、57%が男性だった。年齢別でみると18歳から34歳が31%、35歳から54歳が44%、55歳以上が25%となっている。また、職業別には14%が金融関係で、12%が教育関係、10%がIT関係だった。
27にのぼる評価項目
調査では「経済」「経験」「家族」の3分野について、それぞれ3つずつの項目が掲げられており、さらに各項目が3つの要素に細分化されている。例えば「経済」の分野には「キャリア」「地域経済」「個人金融」の3項目があり、さらに「キャリア」は「「仕事の安全性」「ワークライフバランス」「キャリアの向上」の3要素に細分化されている、といった具合だ。3分野×3項目×3要素で、評価項目は計27にのぼることになる。
これらの評価項目を指数化したポイントでのランキングは、総合点のほかにも、項目ごと、ないしは細分化された要素ごとにも見ることができる。ちなみに総合点トップのシンガポールは、「キャリア」ではニュージーランド、カナダに次ぐ3位となっている。さらに「ワークライフバランス」の要素に踏み込むと、スペインにも抜かれて4位へと後退してしまう。