triathlon
(写真=PIXTA)

トライアスロンに挑戦する経営者や一流のビジネスパーソンが多いのはご存じだろうか。少し前のデータだが、公益社団法人日本トライアスロン連合が2013年に発表した調査結果によれば、同年の横浜大会に参加したトライアスリートの職業を見ると、経営者・管理職が12.6%を占めていた。また、有名な経営者や著名人がインタビューに答えて、「趣味はトライアスロンです」などと語っている記事を目にすることも少なくないだろう。それでは、なぜ経営者がトライアスロンを趣味にするのかを見ていこう。

そもそも「トライアスロン」とは?

トライアスロンの発祥は、1974年に米国カリフォルニア州のサンディエゴで開かれた大会だと言われている。連続して水泳 (スイム) 、自転車 (バイク) 、ランニング (ラン) の3種目の競技にチャレンジすることから、ラテン語で3を意味する「トライ」と、競技の「アスロン」とを組み合わせて、「トライアスロン」という名称ができあがった。

その後、この新しい競技は世界各地で大会などが開催されるようになり、1982年には米国トライアスロン・シリーズで、スイム1.5キロメートル、バイク40キロメートル、ラン10キロメートルの計51.5キロメートルという距離が設定された。通称「オリンピック・ディスタンス」と呼ばれるこの設定は、現在も世界選手権をはじめとする数多くの大会で採用されている。

なぜ、経営者はトライアスロンに挑むのか?

見るからにハードなこの競技に、多くの経営者が挑み続けるのはどうしてなのだろうか。その問いに答えるヒントのいくつかは、ビジネス誌やWeb上で公開されているインタビュー記事内の経営者の発言に見出すことができる。

まず「健康を目的にしている」というのには納得できるとしても、それだけであればもっと手軽なスポーツをいくらでも思いつきそうな気もする。そこで、もう少しこれらの記事を読み進めてみると、ビジネスにおける「セルフマネジメント」に通じる概念が共通していることに気付く。

トライアスロンを競技として楽しむためには、タフな体力を保持するためのトレーニングが欠かせない。時間に追われる毎日の中で十分なトレーニング時間を確保するためには、だらだらとした残業や無用の飲み会などの「無駄な時間の使い方」を徹底して排除しなければならない。時間の使い方を洗練させることは、仕事や人付き合いの仕方にまで影響してくる。トライアスロンに本気になればなるほど、結果としてビジネスに必須であるセルフマネジメント能力を向上させることになるのだ。

さらに「戦略的マインド」も身につく

トライアスロン競技の面白さの一つに、その「戦略性」が挙げられる。たとえば、泳ぎが苦手な人は水泳の段階では体力の消耗を極力抑えておいて、その後の自転車に勝負をかけるといった具合に、自分の得意分野と苦手分野を十分に踏まえた戦い方を組み立てる必要がある。このように「戦略的マインド」が自然のうちに身につくという点も、トライアスロンの魅力として見逃せない。

レースの規模がマラソンなどのように大きくないトライアスロンでは、競技者同士の距離が近く、何よりも同じ苦しい競技を戦っているという意識が、「参加者同士の仲間意識を生む」と語る経営者もいる。また、「努力は必ず結果につながる」という確信を、自己研鑽のモチベーションにしている例もある。そして、その「努力の結果」が、そのまま自信の向上に直結していると語るビジネスパーソンもいる。

経営者たちが挙げる「トライアスロンに魅せられた理由」を見ていると、そこには「経営者のマインド」が隠されているようにも思えてくる。経営者ではない方も「セルフマインド」の観点からこの競技から学ぶべきことは少なくなさそうだ。(提供: 大和ネクスト銀行

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