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(写真=PIXTA)

「プライベートバンカー」という言葉を聞いたことがあるだろうか。なんとなく名前だけは聞いたことがある……という人は多いかもしれない。また、銀行関連の富裕層向けサービスといった漠然としたイメージぐらいは浮かぶかもしれない。

しかし、プライベートバンカーがどのような業務を行っているのか、いかなる役割を担っているのかについて説明できる人は多くはないのではなかろうか。そこで、ここでは、お金のコンシェルジュと言われるプライベートバンカーの役割をみていこう。

オーダーメイドの金融サービスを提供

プライベートバンカーとは、資産額が一定以上の富裕層を顧客とする、資産管理のスペシャリストだ。通常の金融機関では、市場で売買される株式や、一般的に取り扱われている投資信託、債券などの金融商品を販売している。これに対して、プライベートバンカーは富裕層顧客一人ひとりに適した、オーダーメイドの金融商品やサービスの提供を行っている。例えば、少人数に限定して提供される私募債や、投資一任勘定を利用した資産運用などのサービスが該当する。

プライベートバンカーが所属する金融機関を「プライベートバンク」と呼ぶ。プライベートバンクは、もともとスイスが発祥の地で、欧米で発展してきた。中には200年以上の歴史を持つ機関もあり、富裕層にとって、なくてはならないサービスを展開しているといえる。

プライベートバンクを利用できる富裕層は一部で、金融資産がどの程度あるかで利用できるかどうかが決まってくる。どのプライベートバンクを利用するかで異なってくるものの、最低預け入れ金額1億円以上を条件にしているところが多い。また、金融資産が10億円以上なければサービスを利用することができないプライベートバンクもある。

長期的な関係構築ができる頼もしいパートナー

こうした基準を設けていることから、プライベートバンカー1人が担当する顧客数は、通常の証券や銀行の営業員と比べると少ないといえる。その代わり、一人ひとりに十分な時間をかけて、資産運用のほか、相続対策など富裕層の悩みを解決する良き相談相手となってくれる。海外では、子や孫といった次の世代の相談相手としても良きパートナーとなることは多々ある。

このように、プライベートバンカーは資産運用だけの相談相手というわけではない。債券や株式、投資一任のほか、不動産投資など多岐にわたる資産運用の相談相手となるほか、資産承継・事業承継時のアドバイザーとなることもある。また、その時々の経済情勢に合わせた資産運用の実行支援も担う存在となる。そのため、短期的な利益ではなく、長期的に見て富裕層にとって、よりよいマネープランが描けるようなサービスを展開しているところに特徴があるといえる。

1つの口座で資産を管理

忙しい富裕層にとって、さまざまな資産を一つの口座で管理してくれる点も、プライベートバンクの使い勝手が良いとされている理由のひとつだ。つまり、世界の株式や債券、ヘッジファンド、金といったさまざまな運用商品を1つの口座で管理することができる仕組みとなっている。もちろん、富裕層が希望する運用方針に沿った商品の提供を行い、資産を保全することがプライベートバンクのもともとの役割で、富裕層には安心感を与えてくれる存在となることだろう。

海外では歴史のあるプライベートバンクだが、日本ではまだまだこれからで、富裕層が利用するサービスとして拡大してもおかしくはない。目まぐるしく変わる世界の経済情勢において、資産をいかにして守るかは重要だ。富裕層にとって、プライベートバンカーはなくてはならない存在となっているのだ。 (提供: 大和ネクスト銀行

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