(写真=The 21 online/谷田千里(〔株〕タニタ社長))
(写真=The 21 online/谷田千里(〔株〕タニタ社長))

物理的に「モノを置けない」オフィスに

谷田氏が目指したのは、オフィスにあるモノや書類をできるだけ減らすこと。そのために、社員たちがモノを減らさざるを得ない仕組みを作った。

「オフィスのリニューアルと同時に、以前まで置いてあった社員用の大型ロッカーを撤去し、小型のモバイルロッカーに切り替えました。サイズは約40cm角で、ノートパソコンがちょうど収まるくらいの大きさ。商品の試作品やサンプルを扱う開発の部署だけは1.5倍のサイズにしましたが、いずれも以前に比べれば収納力は大幅に少なくなっています。

さらにフリーアドレス制を導入し、個人のデスクをなくしました。退社する際は、自分のモノは全部モバイルロッカーにしまって帰らなくてはいけないしくみです。当然、ここに入りきらない書類などは処分する必要が出てきます。要するに、オフィスに多くのモノを置けない物理的な仕組みを作ったわけです」