営業利益が大幅増益「2本柱」が寄与
昨年10月28日に発表した2017年3月期の中間決算(4〜9月)では、売上は1014億円(6%減)と減収ながら、本業の利益を示す営業利益は170億円(37%増)と大幅増益となった。
売上構成の44%を占めるゲームソフトを中心としたデジタルエンタテインメント事業と、同35%を占めるスポーツクラブを中心とした健康サービス事業という「コナミの2本柱」の大幅増益が寄与している。通期の会社予想営業利益250億円(1%増)は据え置いたものの、通期予想に対する進捗率は68%と好調なペースで推移しており上方修正期待が高い。
一方、カジノ関連としては、注目のカジノ法案が12月15日に成立し、コナミが関連銘柄として人気を集めた。
コナミの売上の14%を占める3本目の柱はゲーミング&システム事業だ。カジノ関連ビジネスはライセンスが必要な許認可ビジネスで、コナミは北米をはじめ全世界で404のライセンスを取得し、世界市場に向けてゲーミング機器およびカジノ・マネジメント・システムの開発製造をしている。今上期のこの事業の売上は8%減と伸び悩んでいるが、カジノ法案の通過でこの部門の売上増が期待されよう。
「遊戯王」の累計ダウンロード数が600万突破
また、ゲーム関連も好調だ。モバイルゲームの「遊戯王 デュエルリンクス」は11月17日から国内配信を開始、累計ダウンロード数は600万を突破した。人気アニメ「遊☆戯☆王」を題材としたカードゲームのスマホ向けタイトルだ。今月からは全世界で配信することが決まっておりさらに期待が高まる。
同じくモバイルゲーム「実況パワフルサッカー」は昨年12月7日から国内配信をはじめ、20日には400万ダウンロードを突破した。
コナミは、こうした株価をサポートする材料を背景に15年ぶりの高値をつけたのである。2017年はどんな話題を提供してくれるのだろうか? 同社のニュースフローから引き続き目が離せない。(ZUU online 編集部)