トップは中米の意外な国に
海外生活情報サイト「インターナショナル・リビング」が、世界25カ国の「年金生活者の暮らしやすさ」を順位づけした「国際定年インデックス2017」を発表し、老後を楽しむのにベストな3カ国にメキシコ、パナマ、エクアドルが選ばれた。
アジア地域からはマレーシアがトップ10入りを果たしたほか、タイ、カンボジア、フィリピンの4カ国がトップ20入り。いずれも年金制度や医療制度が整っているうえに物価も低く、年金生活者が充実した生活を送れる環境が魅力的だという。
年金生活者が暮らしやすい国とはどんな国なのか、ランキングを元に見ていこう。
気候が穏やかで自然豊かな国が上位に
このランキングは住居費・福祉制度・生活費・現地への馴染みやすさ・娯楽・医療制度・インフラ・気候に加え、移住ビザや永住権の取得しやすさが評価の項目となっている。
総体的に気候が穏やかで自然に恵まれた国が多く、首位のメキシコは大半の項目で90点以上を獲得している。このランキングで最も意外に思えるのは、メキシコを始め治安の悪いイメージの強い中南米の国が多数ランクインしている点だ。
ホンジュラスなどは殺人犯罪率が2011年のピーク時には10万人につき86.5件(米国務省データ)と、世界最悪レベルの数字を記録している。2014年には66.4件にまで減っているものの安全とはいいがたい。メキシコも同様だ。
これは、評価項目に「治安」がないのが原因で、インターナショナル・リビングは「安全な国を前提にランキングを作成した」としている。つまり、治安のよい地域のみに限ったランキングということなのだろう。