ミリオネアに最も人気なのはオーストラリア
2016年、世界のミリオネア(資産額1億ドル/約113億2400万円)の移住先として最も人気のあった国はオーストラリアだったことが、国際資産調査会社、ニュー・ワールド・ウェルスのデータから明らかになった。
気候のよさ、高水準な医療・教育システムのほか、特に中小企業に優しいビジネス環境に惹かれ、1万1000人(前年比3000人増)が移住。特に中国やインドの富裕層の間で人気が高まっているそうだ。
カナダも人気急浮上 中国人富裕層はバンクーバーへ
2016年9月には経済成長予想を下方修正するなど、成長速度に鈍りが見られた局面もあったオーストラリアだが、実質GDP成長率は安定して伸びており、経済成長を続けている国にしては稀なほど公的債務残高が低い。
特にメルボルンを中心とした大都市では外資系企業の誘致にも積極的で、地理的にも成長中のアジア圏での事業展開を目指す企業にとっては恰好の窓口になる。
財務的な安定に加え、生活しやすい環境も富裕層を魅了している。欧米諸国が政治・経済情勢で不透明感を増している近年、子供から大人まで太陽の光を思う存分浴びながら安心して暮らせるという点で、富裕層間でもオーストラリアへの関心が高まっているようだ。
同じくカナダ人気も急浮上。2016年は8000人のミリオネアを受けいれた。中国人富裕層はバンクーバー、欧州富裕層はトロントやモントリオールに移り住む傾向が強い。