この記事は2025年7月15日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=yoshitaka/stock.adobe.com)

2025年7月15日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

本日15日(火)は、米CPIの発表を控えている。

市場予想より大きな数字であれば9月の利下げが遠のく可能性があるため、その場合はドル高の反応になるかもしれない。また予想よりも低ければ、少しドル売り反応となるだろう。

ただ、ここに来て市場の関心はCPIよりも週末の日本の参院選にフォーカスが移っているように見える。

現在の為替相場の戦略やスタンス

このところ日本経済のファンダメンタルはあまり良くない。景気動向調査でも政府は景気悪化へと判断を変更している。一部エコノミストからも「日本経済はピークを打った」という見方が出ている。そこにトランプ関税が来ると日本経済は確実にリセッションに入るだろう。そういう状況下において、参院選での与党の敗北が濃厚となっている。

これまで連立政権による政治の安定というのが日本のある種の強みだった。しかしながら、まずは石破首相が辞任するのか、次の総裁が誰になるのか、次も連立政権になるとすればどの政党でどんな構成となるのか、またそれが安定したものになるのか、といった不安材料がもろもろ出てきている。

国民民主党や参政党の支持率の伸びをみると、財政拡張的政策になるということで日本の国債に大幅に売り圧力が掛かり続けるだろう。

その結果、金利は上昇するものの円安、という流れが選挙まで続くのではないだろうか。トレードにおける戦略は選挙結果を見てからになるが、あまり安定する感じはしないので、目先は円売りがどこまで進むかを注視したいところだ。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。