米国がかかえる巨額の住宅ローン担保証券(MBS)や米国際の規模を縮小するためには、「連邦公開市場委員会(FOMC)の入れ替えが必要」との意見が、ゴールドマン・サックスを含むエコノミストから挙がり始めた。

追加金利よりもバランスシートの縮小を最優先事項とする見方が一部で強まり始めており、米経済を主導する「新たなリーダーシップ」が求められている。

ミネアポリス連邦準備銀行総裁もバランスシート縮小優先を支持

CNBCの報道によるとゴールドマンのエコノミスト、ダーン・ストルベン氏は3月18日、顧客宛ての報告書のひ中で、「新政権の発足により連邦公開市場委員会(FOMC)のリーダーシップ入れ替えが早まる可能性がある」と述べた。つまり2018年に任期終了が予定されているジャネット・イエレン委員長兼FRB議長とスタンレー・フィッシャー委員兼FRB理事の留任は考えられないとの見方だ。

「共和党派のエコノミストの多くが量的緩和政策を批判しており、早急なバランスシートの縮小を望んでいるため」としている。

米国のバランスシートの資産は4兆4000億ドル(約496兆 560億円)にまで膨れ上がっている。2008年の金融危機以前の5倍という数字だ。1998年から2008年にかけて6%前後で安定していた対国内総生産(GDP)率は金融危機の兆候とともに急激に上昇し、現在は24%前後にとどまっている。

保有債券の満期が着々と迫る中、「早期バランスシートの修正に着手すべき」という議論がもち上がるのは当然かと思われる。

ニール・カッシュカリ・ミネアポリス連邦準備銀行総裁は今月の追加利上げに対し、「インフレや雇用が安定していない」と不賛成の意を示した。追加利上げよりもバランスシート縮小の具体的対策を最優先事項に挙げている。

トランプ政権下で米連邦準備制度理事会(FRB)に圧力がかかることは、だれの目にも明らかであった。政治的介入から金融政策を独立化させようというイエレン議長の方針と、強気な政策で米景気の改善を狙うトランプ大統領では、まさに水と油である。

エコノミストや内部からも方向転換への需要が高まり始めた今、イエレン議長にとっては試練の厳しさが増すことになるだろう。(ZUU online 編集部)

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)