今朝は雨が降っていくぶんひんやりとした感じで、なんとなく梅雨の気配を感じさせます。株式市場は夜間取引の日経平均先物が2万円を超えるなど、堅調な地合いが続いています。ただ、もちろん決算発表などで好調な業績が確認できたということもあるのでしょうが、多分に買い戻しを急ぐ動きでの上昇ということなのでしょうから、さらに上値を追えるのかどうか慎重に見ておいてもいいと思います。
下落するところでは好調な業績が無視されて、特に心配するほどのことでもない北朝鮮や仏大統領選挙を大きく取り上げて大騒ぎして、今度は上昇してくると業績云々で強気に大騒ぎをするということが繰り返されています。業績は回復基調、海外の動向は波乱含みということはわかっていることなのですから、大騒ぎして売り煽ったり買い煽ったり向きのいうことなどはきかずに、業績好調な銘柄を冷静に買いの形で買って、売りの形で売るということでいいのだと思います。
米国市場はまちまちでしたが為替が円安に振れる場面もあったことで夜間取引で日経平均先物が2万円を超える場面もあり、本日の日本市場も堅調な展開が期待されます。ただ、目先的な過熱感や日経平均が2万円に突っかけたことでの達成感もあり、いったん上値の重さが確認されると手仕舞い売りに押されるということもありそうです。オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む先物のヘッジ買いや空売りの買い戻し一巡となると昨日のようにさえない展開になりそうです。
20,000円を試す動きになりそうですが、20,000円を付ければつけたで達成感も出てきそうです。夜間取引やシカゴ市場(CME)で2万円台をキープできなかったことで上値の重さが意識されると手仕舞い売りが優勢となりそうです。昨日のチャートの形は天井を示唆しており、昨日の安値、あるいは一昨日の安値を割り込むと一気に調整となりそうです。
本日の投資戦略
ついに夜間取引で日経平均先物が2万円の大台に乗せてきました。引けでは手仕舞い売りに押され、為替もいったん大きく円安に振れたものが手仕舞いのドル売りで円安一服となった感もあり、円安が進んで再度1ドル=114円台を付けて落ち着いてくるかどうかということになりそうです。それでも目先的な過熱感も否めず、手仕舞い売りに押され始めると一気に調整となる可能性もありそうです。
オプションSQ(特別清算指数)算出に絡む先物の買いなどが指数を押し上げている面もありそうです。また、空売り(信用取引での売り)が嵩んでいることで最後の踏み上げが起こる可能性もありそうです。踏み上げ相場がここまで続いてきたとすれば、2万円という節目でいったん手仕舞いの動きが出てもおかしくはないということになりそうです。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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