総工費450億円!USJ始まって以来の大型アトラクションをオープン

「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」は総工費450億円を投じて製作された世界でも稀にみる規模の大型アトラクションです。ちなみにUSJ自体の売り上げが年間約1000億円ですから、今回のアトラクションは年間売り上げの50%を投じた社運を賭けたアトラクションと考えることができるでしょう。これまでUSJはクオリティーの面でディズニーに大きく溝を開けられる形になっていましたが、今回のアトラクションはプロジェクションマッピングなどを含む最新の技術が集まっておりディズニーに勝るとも劣らぬクオリティーという噂も多々でています。USJはこの「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」を通じた売上を10年間で5兆6千億円と見込んでいますから、その最初の年の繁忙期を迎える今年の夏はまさに勝負どころ。広告費もかなり使っているであろうことが予想されます。


夏以降のディズニーに新アトラクションが登場

ディズニーランドは2014年9月に開始される「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」に16億円、2015年夏に開始される「リロ&スティッチ」に20億円。ディズニーシーでは2015年中公開予定の「マーメイドラグーンシアター」に40億円といったように、中規模のアトラクション投資を継続的に行っています。そのため今年の450億円を投じたUSJとのアトラクション合戦には付き合わず、中長期の顧客獲得を視野に入れ他社の影響を受けない戦略のもと運営しているのではないかと考えることもできるでしょう。


夏休み狙いのUSJと秋以降の観光客狙いのディズニー

今年の夏の顧客争奪戦は450億円を投じた「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」を軸にUSJに軍配が上がる結果となるのではないでしょうか。しかし、9月に開始される「ジャングルクルーズ:ワイルドライフ・エクスペディション」で、USJに流れた顧客はディズニーに戻り、年間を通して考えると両社共に売上拡大が見込まれるのではないでしょうか。西のUSJと東のディズニーは日本最大規模の遊園地であり今回のような新アトラクション誕生合戦は非常に珍しいため、今年の夏は遊園地が大きな盛り上がりを見せることになりそうです。

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Photo:USJ HP