ここの所のイラクとアメリカの情勢悪化で株価が不安定に推移していますが、その中でも堅調なのがREIT指数。REITは投資信託ですが、上場不動産投資信託もあり市場でも取引できる事や高利回り銘柄から人気があります。今回はこのJ-REIT(Jリート)について調べてみました。
REIT(リート)指数とはどういうものか?
東証REIT指数といい、日本の不動産投資信託(REIT)市場の状況を表す株価収益指数です。東京証券取引所に上場する全銘柄のREIT指数を対象とした「時価総額加重型」の指数になります。
算出方法は、基準日を2003年3月31日(終値)と置いてその時の時価総額を1000とし、算出対象銘柄毎の価格に上場口数をウエイトした時価総額加重平均で算出されています。算出対象銘柄の上場廃止、増資、新規上場など市況以外の時価総額の変動に影響されないように時価総額はその都度修正され、算出されています。算出開始日は2003年4月1日から始まっており、算出、公表は東京証券取引所が行っています。東証のホームページ上で、過去のものから現在のものまで閲覧することができます。
REIT指数は、REIT全銘柄が対象になっているのと、「時価総額加重平均」算出方法を用いている為、個別銘柄の動きに左右されない事が特徴です。また、他の指数とも資産構成が違う為、異なった動きをするREIT全体の動きを見ながら売買することができます。REIT指数を対象とした上場投資信託(ETF)は、同じく東証で株と同じように売買ができます。REIT指数を対象にしたETFがいくつか種類があるので、東証のホームページで確認ができます。
もう一つは、REIT指数の派生商品として、東証の東証派生商品「J-GATE」で「東京REIT指数先物取引」を取り扱っており、指数の先物取引を行う事もできるようになっています。「J-GATE」※東証と大証が統合されたため、大証の「J-GATE」での取引になっていました。
REIT指数のもとになっているREITの特徴とは
REITは、投資家から集めた資金で不動産投資の専門家、資産運用会社がオフィス、マンションなどの不動産を購入し、運用するため、自分で不動産を買う必要がない為、少額からの取引が可能です。
また、購入した不動産を賃貸や売買し、その賃貸収入、売却益の収益を投資家へ分配します。不動産の維持、管理は運用会社に任せられること、運用もプロに任せて行う事ができます。※不動産で得た収益は、コスト等を差し引き、投資家へ分配金という形で還元されます。その時に配当可能利用の90%を分配する事等、一定の要件を満たす事で法人税が実質非課税(配当の損金算入)となります。
不動産投資信託ですが、取引所に上場しているものもあるので、株式と同じ方法で売買できるため換金性や流動性も高い商品です。REITは不動産に投資する投資信託ですが、不動産といってもいろいろあります。オフィスに投資するもの、住宅(マンション)の投資、または商業施設や病院などさまざまな不動産がありますので、REITを選ぶときは、不動産の投資対象も確認する必要があります。