昨日の海外時間には、「テーラー・スタンフォード大学教授がトランプ米大統領に次期FRB議長として好印象を与えた」と報じられたことから米長期金利が上昇しドル買いが強まりました。

昨日の海外市場

FXプライム,高野やすのり,市況解説
(写真=PIXTA)

欧州時間序盤、日経平均先物がやや下落したことから円買いが強まってドル円が111.60円台まで下落した一方、週末のオーストリア下院選挙で、極右政党が政権する見通しとなったことなどからユーロ売りが先行し、ユーロドルは1.1780付近まで、ユーロ円は131.60円台まで下落しました。その後日経平均先物が下げ止まるとドル円はもみ合いになりましたが、米長期金利が低下すると対ユーロでのドル売りが優勢となって、ユーロドルは1.1860台まで、ユーロ円も132.00円台まで反発しました。

NY時間にはいって発表された米・10月NY連銀製造業景気指数が予想よりも良い結果でしたが、為替相場に与えた影響は非常に限定的なものでした。その後、特段の材料はなかったものの、原油相場と日経平均先物が下落したことから円買いが優勢となって、ドル円は111.60円台までユーロ円も131.70円台まで下落しました。

NY時間午後にはいって「テーラー・スタンフォード大学教授がトランプ米大統領に次期FRB議長として好印象を与えた」と報じられると、米長期金利が上昇しドル買いが優勢となって、ドル円は112.20円台まで上昇し、ユーロドルは1.1780台まで下落しました。

NY時間引けにかけては、ユーロが再び売られ、ユーロドルは1.1810付近まで、ユーロ円は132.10円台まで下落しました。

東京時間午前は、序盤に上昇した日経平均が反落して円買いが強まっています。

FF金利先物市場の年内のFOMC追加利上げ織り込み度合いは約93%に急上昇し、2018年6月までの2回目の利上げも約64%と上昇しています。

今日の予定

今日の海外時間には英・9月生産者物/消費者/小売物価指数、独/ユーロ圏・10月ZEW、米・9月鉱工業生産/設備稼働率、米・8月対米証券投資収支の発表があるほか、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁の講演予定されています。

今後の見通し

テーラー・スタンフォード大学教授は、テーラー・ルール(各種マクロ経済指標から政策金利の適正値を求める式)の提唱者として有名な経済学者です。テーラー・ルールによれば、現在のアメリカで適正な政策金利、実際のそれの約3倍になる、とみられていて、もしテーラー教授がFRB議長になれば政策金利の引き上げに前向きになると考えられます、

また量的緩和には否定的な発言を行っていることから、バランスシートの縮小ペースも早まる可能性が高いと見られます。従ってテーラー教授の次期FRB議長就任は米長期金利上昇に繋がりますが、一方で株式市場には大きなマイナスの影響も予想され、実現性が高いとの見方が広がると、昨日とは違った反応になる可能性が高いのではないでしょうか。

トランプ米大統領は19日にもイエレンFRB議長と会談する、と報じられていて、次期FRB議長選考はいよいよ最終局面に差し掛かっていると考えられます。残りの期間はそう長くないのでしょうが、次期FRB議長選考関連の報道には今後も相場が大きくゆすぶられそうです。

ユーロ円の売りポジション

依然として東アジアの地政学的リスクが意識される中、一方的な円売りの相場にはならないと予想できることと、欧州ではスペイン・カタルーニャ問題、オーストリア連立政権に対する懸念などが燻ぶっていますので、昨日に引き続き132.80円付近に損切りラインを設定した上、132.30~50円でユーロ売りポジション構築を目指します。

(提供:FXプライムbyGMO)

高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。

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