2017年10月24日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:
羊飼いのFXブログ※チャート付き
)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週ラウンドトップを付けたので下方向を考えていたものの、200日移動平均線に下支えられ、111.50円を割ることができずに跳ね返してきている。生保などの機関投資家が買えていないまま、ビッドが上がっている状況。
生保の年間レンジは、100円から120円らしく、心理的にどうしても半値である110円より下で買いたいため、それより上になると、為替よりも本来重きを置いている債権などの高利回り商品や、格付けの高い社債などへ投資の対象が移ってしまう。そのため、半値を上回ってさらに111円台以上になると生保などの参戦は減ってくる。
また18日(水)から中国で開催されている中国共産党大会があり、北朝鮮は祝電を打っているようなので、終了予定とされている25日(水)付近まではミサイルを発射することはなさそうだ。今回の22日(日)の日本の衆院選においては、米系ファンドが自民党の勝利を見越して日本の株を買っており、ドル高方向を読んでいたため、セル・ザ・ファクトが起こり114円台を付けたあと下落している。
現在の為替相場の戦略やスタンス
11月5日(日)に米トランプ大統領が来日する予定だが、その前数日ハワイを経由する予定。現在、米空母も韓国にいるため、北朝鮮がトランプ米大統領の移動中や滞在中の都市などに向けてミサイルを放つことも考えづらい。となると下落要因の中でも北朝鮮リスクにおいては一旦休止となりそうだ。
他に考えられる下落要因としては、米国の次期FRB議長にハト派であるパウエル氏が就任すること。しかしこちらも、もし決まれば一瞬は下がるかもしれないが、大幅に下がるような材料にはなり得ない。そのため、向こう1週間の米ドル/円の予想レンジ112.00~115.00円の中で、押し目が出たら買っていってよいと考えている。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
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