金曜日の海外時間には、連立政権交渉が難航しているドイツで、メルケル首相率いる CDU(中道右派)と選挙前までの連立パートナーSPD(左派)の大連立の協議が始まる見通 しとなったことからユーロ買いが強まりました。
昨日の海外市場動向
欧州時間、発表された独・11月IFO景況指数が予想よりも良い結果だったことなどからユーロ買いが優勢となって、ユーロドルは1.1870 台まで、ユーロ円は132.30円台まで上 昇しました。この間ドル円は111.40円台を中心に狭いもみ合いが続きました。
その後NY時間にはいると、独CDUとSPDの大連合の可能性が示唆されたことから再びユーロ買いが優勢となって、ユーロドルは1.1940 台まで、ユーロ円は133.20円台まで上昇しま した。この間ドル円は、米長期金利が低下して111.30円付近まで下落したあと米長期金利 が反発したことから111.60円台まで上昇しています。
なお大手格付け会社S&Pが南アフリカの債券格付けを1段階引き下げて投機的とされるBB+としたことから南ア・ランドは下落しまし た。
FF金利先物市場の年内のFOMC追加利上げ織り込み度合いは100%で変わらず、2018年6月の2回目の利上げの織り込みは約75%で変 わらずでした。
今日の予定
今日の海外時間には米・10月新築住宅販売件数の発表と、ダドリーNY連銀総裁の講演が予定されています。
今後の見通し
アメリカが感謝祭翌日で債券、株式などが短縮取引となったこともあって、ドル円はこれ といった材料もない中レンジ取引が続いています。一方9月に総選挙が行われたあと、連 立交渉が難航しているドイツで、2大政党であり、選挙前の連立与党であったCDUとSPDが再び大連立に向けた 交渉にはいると報じられたことからユーロ買いが優勢となっています。ユーロドルは約2ヶ月ぶりに1.19台を回復しています。報道によれば、 今後の交渉は 再び長期化する可能性も含んでいることから、このままユーロ買いが一方的に強まる見通しとはなっていませんが、押し目では買いが入ると考えられます。
ユーロドルを押し目買い
したがって今日の戦略は、1.18台半ばでユーロドルを押し目買いしたいと考えます。損切りラインは1.18割れ、利食いは1.20付近で す。
(提供:FXプライムbyGMO)
高野やすのり
慶應義塾大学卒。チェース・マンハッタン銀行(現J.P.モルガン・チェース銀行)、スイス・ユニオン銀行(現UBS銀行)などでインターバンクディーラー業務等に従事。現、(株)FXプライムbyGMOチーフストラテジスト。
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