マイナス金利が続くなか、銀行にお金を預けるだけでは、お金を殖やすのが難しくなっている。そのため、金融機関では、預金の利息以外で新しい価値を提供するためにさまざまなことを試みている。最近は預金以外の新たな「価値」として社会貢献や特典などを提供する金融機関が増えていることをご存じだろうか。この記事では、預金することでできる社会貢献について説明する。マイナス金利政策が継続するなか、銀行を選ぶ際の新たな要素になるかもしれない。

資産運用と社会貢献は同時にできるのか ?

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(写真=PIXTA)

社会貢献は昔から多くの投資家にとって興味のある話題でもある。米国の超富裕層が支援やチャリティーに熱心ということは周知の事実だ。「お金を殖やすことは目的ではなく、目的を達成するための手段」という言葉通り、お金は稼ぐだけでなく、有意義に使われなければ運用する意味はないとも言える。

有意義なお金の使い方とは何だろうか。まずは自分や愛する家族が幸せになることだろう。そして、それがある一定水準まで達すると、より広い範囲の人々を笑顔にすることも候補に入ってくる。その方法のひとつが社会貢献であり、支援であり、チャリティーであるわけだ。

資産運用 (お金を稼ぐこと) と社会貢献は一見、無関係のようにも思えるが、ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのグラミン銀行は、貧困層を対象にした低金利の無担保融資 (マイクロファイナンス) を行い、貧困層への低利融資という社会貢献をしながら、企業としても存続し続けている。

日本では資産運用と社会貢献を同時に行うことは出来ないのか ?

それでは、日本では資産運用と社会貢献を同時に行うことはできないのだろうか。先の東日本大震災を思い返してほしい。震災後、多くの人が自分たちにできることがないかと支援をしたものだ。その時、復興支援を目的とした投資信託が設定され、多くの投資家たちが意義や目的に共感して投資を行った。実際にそれらの投資信託の運用の一部は被災地に送られ、復興のために使われている。

それ以外にも、支援を必要としている人や団体に対して寄付目的で支援ができるクラウドファンディングなども存在し、実際に復興支援が行われている。他にも、支援を通じて大病の子どもが助かるなど、さまざまな取り組み事例も生まれている。その他、最近ではふるさと納税を通じたクラウドファンディングなども誕生しており、フィンテックで社会貢献していく事例が徐々に広まっている。

預金+αの社会貢献や楽しみとは ?

しかしながら、投資信託やクラウドファンディングについて仕組みを理解し、投資先を検討する時間があまり取れないという人もいるだろう。そんな人は銀行にお金を預けるだけで自動的に支援ができるサービスを検討してみてはいかがだろうか。

実際に、預入れした預金の金利と通常金利の差額に、銀行が上乗せして、選択した支援先に励ましの気持ちとして経済的支援ができるサービスなどが存在する。

例えば、児童養護施設を退所する高校3年生に経済的支援を届けることができる。児童養護施設は原則として18歳になると退所しなければならず、家庭に戻ることを選択しない場合は、自立を余儀なくされる。退所した子どもたちがまず直面するのが金銭面での厳しい現実だ。家賃や光熱費、食費といった生活費はもちろん、車社会の地域の子どもたちは、就職にあたって自動車運転免許の取得が必須のケースもある。

子どもたちは金銭的な余裕がないなか、上記のような新生活に必要な多額の費用を自分で賄わなければならない。周囲の友達が部活動で青春を謳歌するなかアルバイトをして、将来の自立に備える子どもが多いのが現状だ。預金をすることによって、そのような子どもたちに支援をすることができる。

銀行選びの新しい要素

預金をしながら社会貢献ができ、特典がもらえる楽しみが増えるのは、預金者にとって大きなメリットである。特に社会貢献や支援をしたいと思っても時間や手間や情報が少なく面倒だと思っている人におすすめだ。これからは金融機関を選ぶとき、金利水準以外の要素に注目するのも良いのではないだろうか。(提供:大和ネクスト銀行


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