結果の概要:住宅着工、許可件数ともに前月、市場予想を上回る

米住宅着工、許可件数
(画像=PIXTA)

4月17日、米国センサス局は3月の住宅着工、許可件数を発表した。住宅着工件数(季節調整済、年率)は131.9万件(前月改定値:129.5万件)と、123.6万件から上方修正された前月値から増加、市場予想の126.7万件(Bloomberg集計の中央値)も上回った(図表1、図表3)。

一方、住宅着工許可件数(季節調整済、年率)は135.4万件(前月改定値:132.1万件)と、こちらも129.8万件から上方修正された前月からさらに増加、市場予想の132.1万件も上回った(図表2、図表5)。

米国,住宅着工、許可件数
(画像=ニッセイ基礎研究所)

結果の評価:戸建ては減少、引き続き住宅市場は回復もモメンタムは低下

住宅着工件数の伸びは、前月比+1.9%(前月:▲3.3%)と前月からプラスに転じた(図表3)。集合住宅が+14.4%(前月:▲10.2%)と前月から大幅に増加したことが大きい。一方、戸建ては▲3.7%(前月:+0.1%)と3ヵ月ぶりマイナスに転じた(図表4)。先日発表された3月の雇用統計で建設業の雇用が減少したが、3月の天候不良が影響したとみられており、戸建ては天候が影響した可能性がある。

前年同月比では10.9%(前月:+0.5%)と、前月から伸びが加速した。こちらは、戸建てが+5.2%(前月:+2.6%)、集合住宅が+23.8%(前月:▲3.9%)と、ともにプラスとなった。

地域別寄与度(前月比)は、南部が▲0.3%ポイント(前月:▲5.2%ポイント)、西部も▲0.5%ポイント(前月:+0.5%ポイント)とマイナスとなった一方、北東部が+0.1%ポイント(前月:+1.2%ポイント)、中西部が+2.5%ポイント(前月:+0.1%ポイント)とプラスとなり、地域で差がでた。

米国,住宅着工、許可件数
(画像=ニッセイ基礎研究所)

先行指標である住宅着工許可件数は、前月比が+2.5%(前月:▲4.1%)と前月からプラスに転じた(図表5)。こちらも集合住宅が+19.0%(前期:▲13.6%)とプラスに転じた一方、戸建ては▲5.5%(前月:+1.4%)とマイナスに転じた(図表6)。

前年同月比では+7.5%(前月:+8.4%)と6ヵ月連続のプラスとなった。戸建てが+1.7%(前月:+6.6%)と14年5月以降プラスを維持しているほか、集合住宅も+18.4%(前月:+12.2%)と2ヵ月連続でプラスとなった。

米国,住宅着工、許可件数
(画像=ニッセイ基礎研究所)

一方、建設業者の新築住宅販売に関するセンチメントを示す住宅市場指数は、直近4月が69(前月:70)となり、4ヵ月連続の低下となった(図表7)。

米国,住宅着工、許可件数
(画像=ニッセイ基礎研究所)

住宅販売の現況が75(前月:77)となったほか、今後6ヵ月の販売見込みも77(前月:78)と、いずれも前月から低下した。

住宅市場指数は、水準自体は高いものの、低下基調となっており、3月の悪天候要因なども考慮すると足元で戸建てを中心に住宅市場の回復モメンタムは幾分低下している可能性が考えられる。

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窪谷浩(くぼたに ひろし)
ニッセイ基礎研究所 経済研究部 主任研究員

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