「ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック」2018年4月1日の放送分をお届けします。

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橋詰:ZUU onlineプレゼンツ
篠原:笑って役だつマネークリニック
橋詰:先週に引き続き、しっかり学ぼう

篠原:相続、終活マネースペシャル!後半戦。

篠原:みなさんおはようございます。ファイナンシャルプランナーの篠原充彦です。

橋詰:おはようございます。ABCアナウンサー、橋詰優子です。今日から新年度です。

篠原:4月1日ですね。

橋詰:なんか気持ちが引き締まりますよね。

篠原:引き締まります。

橋詰:今日から、我が家の双子も小学生なんですけど。なんと、この番組を聴いて、リスナーさんが、私の子どもたちに、手作りのバッグ類を送ってくださったんです。ありがとうございます。

篠原:(笑)いや、すごーい!

橋詰:すごい数でしょ、これ。手提げのレッスンバッグに、体操服入れ、それから上靴入れ。これを2セットで6枚。ありがとうございますー。

篠原:(笑)手作りですもんね、これ。

橋詰:いやあ、あったかいです。たぶん私が不器用なのを、ほかの番組でけっこう言ってるので。裁縫苦手だって。それを知ってて、こうして作ってくださったのかなー。

篠原:こういうもの、ほんとに使えますんでね。

橋詰:これねー、絶対要るでしょ。

篠原:絶対要ります。

橋詰:ここに名前書いて、さっそく使わせていただきます。泉佐野市の女性なんですが、マネクリ電卓お送りさせていただきますので。

篠原:そりゃ、もちろんでございます。

橋詰:本当にありがとうございました。

篠原:いやー、いいなー。うちの娘も中2なんですけどね、どうしようかな?靴下けっこう減るんだよね。

橋詰:ちょっと待ってくださいよ(笑)。リスナーさんからもらおうとしてるでしょ?

篠原:(笑)

橋詰:私もねー、雑巾とか縫うのもね、ちょっとこれから(笑)。

篠原:いやいや、どんだけ催促するん。

橋詰:それくらい縫います。さあ、そして、今日も先週に引き続き、相続、終活マネーですね。

篠原:そうですね。

橋詰:前回は基礎編としまして、相続税の基礎控除のお話ですとか、法定相続人ってなんなのか。そして遺言書の書き方などなど、お伝えしました。今日は篠原さん、どんな切り口でまいりましょうか?

篠原:そうですね、今日はみなさん自分ごとになっていただいて、実際にたとえば、ご主人さん、現在もちろんお元気ですけど、亡くなったときに、どういうような段取りで、どういう手続き。やっぱり悲しんでいるのももちろんあるんですけど。手続きであったりとか、タイムスケジュールですね。

橋詰:時系列で。これ、ありがたいです。

篠原:だって、やっぱりパニックになってしまったりとかね。

橋詰:亡くなった悲しみもありますしね。

篠原:あるので、先にわかっておくというのと、あとは生前にできる、もちろん元気なうちにできる相続対策、陥りやすい注意点というのも、今日はお伝えしていきたいと思っています。

橋詰:わかりました。本当に改めて相続の話って、めちゃくちゃ大事やなって。

篠原:めちゃめちゃ大事です。

橋詰:前回思いましたので、今日も耳をかっぽじって、私も聞かせていただきます。

篠原:わかりました。

橋詰:ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック。この番組では、新時代を生きるための経済、金融情報メディア、ZUU onlineのサポートのもと、最新の経済や金融に関するニュース、資産形成、ライフスタイルに役だつ身近な情報まで、もと、お笑い芸人の篠原さんとわかりやすくおもしろくお伝えしていきます。このあと6時30分までよろしくお付き合いください。


橋詰:新時代を生きるための経済、金融情報メディア、ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック。

篠原:あらゆる経済、金融情報から、税金、保険、不動産、資産運用の話までタブーなしに、どんどん切り込んでいきますよ。ファイナンシャルプランナー篠原充彦と。

橋詰:橋詰優子がABCラジオからお届けしています。 


知っておきたい「相続のスケジュール」

ABCラジオ
(画像=©朝日放送)

橋詰:今日は先週に引き続きまして、相続に関する情報ですね。

篠原:やっぱり自分ごとになってもらいたいので、橋詰さん、すいません。今回もご主人さん、ちょっとお亡くなりになっていただいて。

橋詰:もう煮るなり焼くなり、この番組に役立てていただければ幸いです。

篠原:大丈夫ですか?(笑)もうそろそろ怒ってこられないですか?

橋詰:まだぼんやりしているので大丈夫です。

篠原:ただね、亡くなったときに、どうするかというのを、初めに知っておくというのも、けっこう大事なので。実際にざっとスケジュール。タイムスケジュールをお伝えしておきますと。

橋詰:知っておきたいです。

篠原:死亡届けというのを、7日以内に提出するんですね。

橋詰:へえ。

篠原:死亡地、本籍地、住所地、いずれかの市区町村の住民登録窓口で登録しておきます。そうですね、このときに、コピーを取っておくというのもひとつだと思います。

橋詰:案外そういうの、ばたばたして忘れますからね。

篠原:そうなんです。10枚ほどコピー取っておいたら、たとえば生命保険の受け取りであったりとか、銀行口座の名義変更であったりとか。原本じゃないとだめなところもあるんですけど、コピーでもいけるということがあるので、これを取っておくというのもひとつです。

橋詰:コピーですね。

篠原:もちろんご主人さんは、まだ年金の受給の方ではないんですけど、たとえば年金受給の方であったら、停止の手続きとか。

橋詰:それも早いほうがいいんですね。

覚えておきたい数字は「3、4、10」

篠原:そうですね。あと、介護保険の資格の喪失届けとか。そういうような形で、こういう役所の手続きというのがあるんですけど。一番大事なのが、期限があるものっていうのが、けっこうあるんですよ。これ覚えておいていただきたいのが、期限のあるものが、3、4、10。これだけ覚えておいてください。

橋詰: 3、4、10?これなんでしょうか?

篠原:これすべてカ月なんですけど。3カ月、4カ月、そして10カ月。 3、4、10というのは、期限があるものなので。まず3というのは、3カ月以内ですね。3カ月以内に相続放棄をしないとだめなんです。

橋詰:ええー、そんなすぐに。

篠原:早いですよー、言っても。

橋詰:ばたばたしてるときですよ、まだ。

篠原:ねえ。四十九日終わって1カ月半くらいですよ。

橋詰:相続放棄?

篠原:相続放棄。さて、相続放棄、橋詰さん、どういうときにします?橋詰さんであれば。

橋詰:どういうとき?相続いりませんよって。

篠原:そうですね。私は相続しませんって、家庭裁判所に言いに行くわけですよね。

橋詰:たいがいのものは、もらいたいですけどね。

篠原: (笑)もらいたいですよね。

橋詰:はい。お金とか家とか。放棄しなければいけない…。

篠原:(笑)手がまた、もらう手になってる橋詰さん。

橋詰:(笑)えー、放棄したいもの。なんだろうなー。

篠原:なんでしょう、放棄したいもの。

橋詰:うーん、売るのが大変そうなものとか?

篠原:ああ、なるほど、なるほど。

橋詰:めんどくさそうなもの。絵とか。

篠原:(笑)絵とかね。お金に換えにくそうなもの。

橋詰:はい。

篠原:違います!

橋詰:違う?まあ、そうですよね。お金に換えられるものは、全部欲しいですよね。ということは、借金とかあれば。そういうことかな?やっぱり。

篠原:正解でございます。

橋詰:ですね。

篠原:そうですよね。いわゆる負の財産を、あった場合、ここで相続を放棄しますというような形になるんです。

橋詰:これ放棄できるんですか?

篠原:できるんです。3カ月以内。

橋詰:え!そんな3カ月以内に…。じゃあ、これすぐやらないとだめですね。

篠原:そうですね。もし、それしなかったら、単純承認と言いまして、通常の承認ですよね。もう相続をした、ということなんですね。実は限定承認というのもできるんですよ。限定承認というのは、プラスの財産だけ相続しますよと。もしマイナスがあれば、それは相殺するんですけど、よくわからないときあるでしょ?たとえば不動産たくさん持ってるとか。もしかしたら、これは評価額的にマイナスになるんちゃうかなというときもあるじゃないですか。そうすると、マイナスは引き継がないですよと。

橋詰:そんなことしていいんですか。

篠原:いいんですよ。限定承認って言いまして。

橋詰:知らなかったですー。でも3カ月過ぎると、それもうできなくなるんですか?

篠原:できなくなります。

橋詰:恐ろしいー。

篠原:もちろん猶予期間というのが、申請して通ったらできるんですけど、基本はやっぱこれ、知っておかないと、

橋詰:そうですね。

篠原:だから何が大事かって言うと、3カ月までに、亡くなった方の借金があるかないか。ということは、今のうちにこれ、話しておくというのが大事なんですよ。

橋詰:生前にできるものならね。

篠原:どうですか?ご主人さん。

橋詰:知らないです。そんな負の遺産があるかどうか、知らないですね。

篠原:これは亡くなってしまったら、残された方が大変になりますので。

橋詰:ほんとですね。

篠原:これは実際に生きてるうちに、こういう借金があるとかいうのを話しておくというのも大事ですね。

橋詰:わかりました。帰ってすぐにやります。

篠原:借金あるか?と。

橋詰:早いほうがいい、これは。

篠原:(笑)そうですね。今やることが一番大事ですからね。で、3、4、10の4はですね。亡くなった方の所得税、準確定申告と言います。準確定申告。確定申告というのは、普通決まってますよね、基本的には。ただ、亡くなった方の、亡くなった時点までの確定申告というのが必要なんですね。

橋詰:うーん。それ、やらなあかんのですか?

篠原:やらなだめなんです。

橋詰:残された人が。はー、大変そう。

篠原:大変そうでしょ。

橋詰:どうするんですか?書類集めて。

篠原:そうです、そうです。自営業の方であったら、経費だったりとか。

橋詰:ほんとですね。

篠原:ただ、やらなくていい人がいます。これは、年金受給者の方とか、年収が400万円以内。そしてそれ以外の収入が、20万円以内の方は、確定申告をしなくてもいいんですね。

橋詰:不慣れな分、ちょっとね、時間取りそうですね。

篠原:そうですね。年金受給者の方であれば、400万円以内なので、そんなに多くの方がするということはないんですけど。やっぱり自営業の方であったり、ご商売をされている方とか、たとえば不動産を持っている方とか。家賃収入を持っている方とか。年金以外に収入がありますので、確定申告をすると。これ4カ月以内なんですよ。

橋詰:わかりました。

相続の申告と納付期限は「10ヶ月」

篠原:そして10。10というのは、相続税の申告、そして納付。10カ月です。

橋詰:10カ月までに、何をやるんでしたっけ?

篠原:これは相続税ですね。申告ですね。

橋詰:相続税の申告。

篠原:だから相続税が発生するご家庭ですね。相続人は10カ月以内に申告して相続税を納付すると。流れ的には3、4、10というのが、期限のあるものなんです。このスケジュールというのを覚えておく。

橋詰:ほんとですね。

篠原:亡くなってから、これわかってしまうと、逆に言えば、10カ月を逆算したら、10カ月しかないですからね。

橋詰:そうですよね。

篠原:1年ないですから。

橋詰:これはプロにお任せするってこともできるんですか?

誰に相談すればよいのか?

篠原:基本的には、一番相談でも多いのが、誰に相談したらいいのかわからんということなんです。

橋詰:そうなんですよ。自分たちだけでは大変でしょう?

篠原:大変なんですよ。たとえば不動産持ってる方は、不動産の移転登記要りますよね。司法書士の先生ですよね。あとは相続税かかるときは、税理士さんですね。

橋詰:そうですね。

篠原:あと、遺言書とかあったら、行政書士さんとか。やっぱりそういうような形で遺産相続でもめたら弁護士さんとか。そういうような形で、わかっておくというのも大事なんですけど。独立系のFPに相談するというのも、ひとつの手かと思います。

橋詰:篠原さんのようなFPに。

篠原:いやいや、やっぱり取り揃えておりますので。プロフェッショナルが。

橋詰:バックにいるそうですね。篠原さんが窓口になって、それぞれのプロに相談してくださると。

篠原:ファイナンシャルプランナーの方でも、たとえば、ここ行ってここ行って、ここ行きなはれと教えてくれる方も、やっぱり中立的に言ってくれますので。専門家を使うというのもひとつですし。

橋詰:そうですね。

篠原:ただ、やっぱりこの期限だけね、覚えておくというのは本当に。ちょっとメモでもしていただきたいなと思います。

橋詰:わかりました。3、4、10ということですね。

篠原:はい。

橋詰:3、4、10って、何のことやったかな、3カ月、4カ月、10カ月ですよ。

疎遠の父が3年前に亡くなっていた。借金返済の必要はアリ?ナシ?

篠原:そうですね。さて、ここで問題です。

すいませんね。橋詰さんにします。橋詰さんのお父さんはもちろんご健在なんですけど、お父さんとずっと10年くらい会ってないとしましょう。

橋詰:なるほど、疎遠である。

篠原:疎遠であると。ある日、橋詰さんの家に、ピンポーンと来ました。ものすごい取立て屋っぽい格好の人が急に来たんですね。実際にその取立て屋が、ちょっと借金返してくれやと。

橋詰:来た!

篠原:いやいや、橋詰さん何にもしてないよと。旦那も何にもしてないよと。実際にずーっと交流のなかった、疎遠だったお父さまが実は3年前に亡くなっていたと。それも疎遠だったらわからなかったと。そのお父さまが実際に借金をこしらえてしまってたんですね。

橋詰:あららら、ありそうな話ですね。でも、そういうのって。

篠原:相続人の橋詰さんが、これは払わないといけないやろと、取立て屋が言うわけですよ。さて、これは払わなければいけないのでしょうか?借金は本当にしています。大前提として。

橋詰:しているけれども、でも死んでいることも知らなかったわけですよね。

篠原:ほう。で、放棄は?

橋詰:放棄の手続きもしていないか。していないですね。

篠原:何カ月ですか?

橋詰:3カ月。

篠原:はい。

橋詰:もう、3年前に亡くなっている。ああ、ほんとだ。

篠原:どうします?いやいや、もう払わなあかんよと。本当にこれ、おたくのところの借用書やと。筆跡鑑定してもらってもいいよと。お父さんほんまに借金してんのやと。

橋詰:いったんお引取り願いますね。そういうときはね。事実関係を確認してね。

篠原:(笑)長いクイズになりそうやな、これ。そういうことじゃなくて。

橋詰:(笑)払うか、払わんかですか?

篠原:そうです、そうです。お引取り願ってどうするんですか、たとえば。

橋詰:それで死亡しているかどうか一応確認する。

篠原:死亡してました。死亡届けも出してた。

橋詰:借金もしていた。

篠原:借金もしていた。すべて事実だと。

橋詰:それでも、母が生きてますから。

篠原:お母さまももちろん相続人ですから。

橋詰:だから、私には、それ払う必要ないんじゃないですか?払わない!

篠原:払わない!お母さまに払わせる!

橋詰:ということになるかな(笑)。申し訳ないですけど。

篠原:大丈夫ですか?イメージ大丈夫ですか(笑)?

橋詰:ほんとだ(笑)。まあまあ、一応そうなんじゃないですか?

篠原:ブッブー!不正解でございます。

橋詰:ということは、私が払わないといけない?

篠原:実は、これ、放棄ができるんです。

橋詰:放棄ができる?

篠原:放棄ができるんです。

橋詰:3カ月以上たってるのに?

篠原:たってるのに。

橋詰:なんでですか?なんでですか?

篠原:法律上、その方が亡くなったことを知った日から、3カ月以内に手続きをすると書いてあるんですよ。

橋詰:ええー?知った日から。

篠原:はい。橋詰さんは知らなかったわけですよ。取立て屋さんが来た瞬間に知ったわけですね。そこから3カ月はできるわけなんですよ。

橋詰:でもそれ言い出したら、知らんかったーって言ってしまえば(笑)。

篠原:いやいや、9割9分はお葬式出ますから。

橋詰:ああ、そうか。

篠原:基本的に、お葬式出た瞬間、知ってるってなりますからね。

橋詰:そういうことになるんですね。

篠原:だからそれ以降に取り立て屋の方が来られたら、これはちょっと難しいケースですけど。知ってますからね。今のケースは、知らないということなので。こういうのも、実際に放棄ができるというのと、今、負の財産があるかどうかというようなこと。これをしっかりと今からわかっておくというのが、非常に大事かと思いますね。そういう意味では、早めにわかっておくというのが、非常に大事やと思いますね。

橋詰:そうですね。勉強になるな。

篠原:これは亡くなったケースなんですけど。ただ、今からできるケース。

亡くなる前かた対策を!「暦年贈与」の注意点!

橋詰:生前贈与ですか?

篠原:お!そうでございます。生前贈与なんです。

橋詰:生前贈与も知りたかったんですよ。

篠原:今からできる相続対策というのがありまして、亡くなった瞬間に相続発生なんですけど。今からできることというのは、ご健在のときですよね。相続税対策として、暦年贈与というのがあるんですよ。

橋詰:暦年贈与。

篠原:暦年というのは、1月1日から12月31日のことで、1年ごとの贈与を、お子さんであったりとか、奥さんであったりとか、年間110万円以内なら、贈与税はかからないんですね。

橋詰:これはね、ちゃんとやっておくと税金対策ですね。

篠原:そうですね。基礎控除がおひとり110万円以内です。

橋詰:だから息子に110万、娘に110万。孫はどうですか?

篠原:孫も大丈夫です。

橋詰:できるんですか。

篠原:110万円。

橋詰:これで110万円を超えなければ、一切税金取られないということですね。

篠原:贈与税はかからないです。

橋詰:大きいですね。

篠原:だからこういうかんじで、生前に基礎控除、それ以上の財産があるということであれば、初めから、早いうちに暦年贈与ということで、相続税対策として、贈与ができるんですね。

橋詰:基礎控除をまず調べて、それを上回る額の分をちょっとずつ生前贈与していくということですね。

篠原:そうなんです。110万以内はかからないので。実は、ここ、ひとつ注意点があるんですよ。贈与のやり方を間違っちゃうと、やっぱり相続財産と見なされることがありますので。やり方としては、贈与というのは、基本的にあげる人と受け取る人、渡す人がいてもらう人がいる。こういうような形の契約なんですけど。そのなかで、しっかりと贈与契約書を作っておくというのが、大事なんですよ。

橋詰:え?なんか残しておかないといけないんですか。

篠原:残しておかないとだめないんですよ。

橋詰:勝手に振り込む、もらう、使うではだめなんですね。

篠原:一番だめです。

橋詰:だめなんですか?聞いといてよかった。

篠原:贈与者はあげる人、受贈者はもらう人ですよね。贈与する人の名前と受贈者のお名前を書いて、金額も書いて、日付も書いて、それぞれの実印ですね、

橋詰:はあ。これは実印じゃないとだめですね。

篠原:実印を押して、それを毎年契約を交わすと。

橋詰:はあ。そういうのちゃんとしとかなきゃだめですね。

篠原:それしないとだめってことはないんですけど、なおさらよいということですね。その贈与契約書をしているほうが。なんでかって言うと、たとえば勝手にあげて、あげたつもりになっているということがあるんですよ。僕が子どもの通帳を持って、毎年110万円そこに入れれて、10年たったら、1100万円ですよね。1100万円をただ単にここに移したよねというふうに見られるわけですよね。子どもは一切もらった気持ちになってないし。なので、生活をしている子どもの通帳に、親の通帳から振り込んで、そういう贈与契約書を作って、それで贈与を生前にしておくというようなやり方は一番いいですね。

橋詰:わかりました。これはどんな紙に書いてもいいんですか?

篠原:どんな紙でもいいです。ただ贈与契約書って、たぶんネットでも引いていただいたら、フォーマットが出てくるので。こういうフォーマットがあります。

橋詰:今、出てきましたね。ほんとですね。これはちゃんと印鑑を押す場所も決まっているし、金額を書く欄もありますし、わかりやすいです。

篠原:ここも最後、注意点があるんですよ。

橋詰:なんでしょうか?

篠原:実は旦那さんが余命6カ月だと言われたと。そしたら今相続税がかかってしまうなということで、旦那さんから、奥さん、たとえば子ども3人、110万円ずつ慌てて渡したということで、ぎりぎり相続税がかからなかったとなるんですけど。そこから余命6カ月後に亡くなってしまったというときは、今度はそれは、実は相続税がかかってしまうんですよ。

橋詰:えー!余命宣告されていたら、これはだめなんですか?

篠原:そんなことはないんですよ。余命宣告されているのは大丈夫なんですけど。実は相続開始以前、3年前に贈与したものは、すべて相続財産に持ち越しにされるんです。こういう3年以内加算ルールというのがありまして。

橋詰:そうなんだ。じゃあ、前もってというか、早めにやっておいたほうがいいですね。

篠原:今からやっておくというのが大事ですね。ただ、お孫さんとかは大丈夫ですよ。相続人じゃない人に110万ずつ渡していくというのは大丈夫なんですよ。

橋詰:そうなんですか。

篠原:相続人の方に渡したものは、贈与を3年以内にしたものは、持ち越されて相続財産に加算されるんですね。

橋詰:はー。じゃあご高齢の方、もし今から毎年したいということであれば、お孫さんのほうがいいってことですね。

篠原:そうですね。お孫さんと、奥さんと息子さんに、資産を移転しておくというような、生前贈与対策というようなのも使えますので、。これも覚えておいていただいたらなと思いますね。

橋詰:この相続税と贈与税の関係って、なかなかややこしそうですけどね。

篠原:そうですね。実は贈与税って、一番高いって言われているんですよ。

橋詰:そうですか。

篠原:はい。贈与税というのは、渡した金額で税率が決まっていくんですけど、上っていくスピードが非常に速いんですね。最高税率は55パーセントなんですよ。その階段が速いんですけど。たとえば相続税も最高税率が55パーセントなんですよ。

橋詰:一緒ですね。

篠原:たとえば、相続税がかかる方は、贈与税を払ったとしても、得する場合があるんですね。

橋詰:どういうことですか?

篠原:実際に贈与税が、計算したときに40パーセントかかる方としましょう。1億円から2億円以下の方は、40パーセントかかるんです。40パーセントかかるという税率を覚えておいてください。贈与税をたとえば500万円贈与した場合、これは400万から600万が30パーセントで、控除額が65万円なので、30パーセントで見てくれるんですね。ということは、40パーセントの税金を払うんだったら、30パーセントの税金を払っておいて、移転しているというのもひとつの手なんですよ。相続税がかかる人からしたら、贈与を使って、贈与税を納税しても、低くなるという可能性もあるんですね。

橋詰:だからケースバイケースですよね。金額によって税率が変わってきますから。自分がどこにあてはまるかってことですね、まず。

篠原:どれくらいの資産があるかってのが、大事ですね。

橋詰:そうですね。

篠原:いろんなケースがありますので、やっぱり専門家と、こういうような形を先にシミュレーションしておくというのも大事だと思います。

橋詰:よくわかりました。ありがとうございました。

さて、ここで、リスナーのみなさまに重大なお知らせがございます。先週も発表しましたけれども、この番組、マネークリニックは、来週からなんと、さらに多くのみなさまに聴いていただきやすい毎週日曜日、朝8時25分からの放送になります。そして4月からは、装い新たに、これまでよりもっとリスナーの皆さまからのお金に関するお悩みや、素朴な疑問にお答えしていきたいと思います。つまり、リスナーの皆さまからのおたよりが、この番組の支えになるということでございます!どうぞ皆さま、どしどしお葉書、メールをお寄せください。あて先は、今後も変わりません。

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【連絡先】
メールアドレス:wm@abc1008.com
お葉書:〒530-8010 ABCラジオ「笑って役だつマネークリニック」まで。

採用させていただいた方には、番組特製、スリムで携帯にも便利なマネークリニック電卓を差し上げています。


篠原:ファイナンシャルプランナーの篠原充彦と。

橋詰:ABCアナウンサー橋詰優子がお届けしてまいりました、ZUU onlineプレゼンツ 笑って役だつマネークリニック。最後にお葉書をご紹介させていただきます。東大阪市の愛己(まなみ)治療院、なんてお読みするんでしょうか?マンサイさんでしょうか?

「前略。私は篠原さんのご自宅の1階で整体治療院をしています」

篠原:ああ、そうですかー(笑)。

橋詰:「おかげさまで、昨年出版された『世界一笑えてわかりやすいお金の増やし方』にも載せていただいたとおりで、もうここから離れないですよー。日曜6時、朝からテンション上がりまーす!」ということで。これ篠原さんのご自宅の1階の治療院の方。

篠原:院長さんなんですよ。聴いてくれてるんですね。

橋詰:お世話になっております。6時から聴いてくださっているということなんですが。院長先生、来週からは8時25分になりますので、もっと聴きやすいですよ。

篠原:(笑)そうですよね。めちゃめちゃ繁盛というか、たくさんのご利用者さんがいてて。

橋詰:そうですってね。

篠原:僕も予約が取れないくらいですから。

橋詰:そうなんですってね。入れてもらえないらしいですってね。

篠原:聴いていただいているんだ。うれしいです。

橋詰:ですので、マネクリ電卓は、篠原さんが直接1階にお届けさせていただきますので。

篠原:わかりました。愛己治療院という、よく読めましたね。

橋詰:はい、調べました。愛という時に己、大繁盛の治療院。

篠原:そうですね。だからネットとかでも載ってないと思いますよ。

橋詰:そうなんですか?

篠原:ほんとにアナログで、完全予約制なので。住所言ったら僕の家ばれるんでね。

橋詰:ほんとですね。その上に篠原さんがいるということで。お葉書をいただきました。ありがとうございます。

篠原:ありがとうございます。院長、手渡しさせてください。

橋詰:マネクリ電卓お持ちいたします。そして来週からは、朝8時25分にお引越しですよー!お間違いのないように。ということで、今日はこのあたりでお別れです。また来週です。

篠原:さよならー。
橋詰:さよならー。

(提供: 朝日放送ABCラジオ (AM1008 FM93.3))

<MC略歴>
篠原充彦 篠原FP事務所 代表 「笑い」と「お金」を融合させた『お笑いマネー講座』を全国で開催。高校、大学、企業、病院などでおこなっているお金に振り回されないための教養講座は、明るく軽快なテンポでの解説に定評がある。CFPR(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

橋詰優子 ABCアナウンサー 『純一のシネマに乾杯~Cheers! Looking at you,kid.~(ナレーション)』『新婚さんいらっしゃい!(解説放送)』『スタンダップ(ナレーション)』『橋詰優子のサンデーかうも。』など担当。

▶「笑って役だつマネークリニック」の過去記事は こちら
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