2018年7月10日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週は、米中報復関税の発動、米雇用統計、米貿易収支の発表と、注目イベントをこなしながらも、米ドル/円は上値を崩すことができなかった。昨日9日(月)の時点で、21日移動平均線が110.35円、200日移動平均線が110.13円に位置していたが、本日10日(火)はすでにこの水準を超えて上昇している。

8日(日)時点では、一目均衡表の雲の上限がある109.47円付近をサポートの目安、7月3日(火)の111.14円と、5月21日の111.39円の直近高値から、111.50円を上値の目安に、111円台ミドルで売り場を探し、下がったところで買い戻すという戦略で考えていた。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日10日(火)の米ドル/円は、すでに111円台まで上昇している。しかし、チャートを見ていると、111円台では積極的に買う雰囲気ではなく、徐々に111.50円付近にショートポジションの損切り注文が溜まっていきそうだ。このまま111円付近での推移が続いた後、111.50円を上に抜けた場合、損切り注文を巻き込みながら111円台後半まで上昇する可能性がある。

トレード戦略としては、110.60~70円まで押し目があれば買っていきたい。センチメントがベア(下落)からブル(上昇)に変わり、昨日9日(月)までは売り目線だったのだが、本日10日(火)は買い回転で臨む予定。深い押し目もあまり期待できないため、110.85円付近でまずは打診買いをしたい。ただし、111円台後半まで上昇したとしても、112円台まで買い上がる材料も見当たらないため、上値を追うのは控えたほうがいいだろう。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。