ゼロからの成功を目指す戦略とは
全てのお金持ちが経済的に恵まれた環境で育ったわけではない。エアビーアンドビーの共同設立者ブライアン・チェスキー氏、パタゴニア設立者イヴォン・シュイナード氏、米著名女性起業家オプラ・ウィンフリー氏、米不動産王レオン・チャーニー氏など、貧しい境遇からはい上がったビリオネアも多い。
P.L.アダム氏は、起業情報サイト「アントレプレナー」で多数のセルフメイド・ビリオネアと実際に接してきた。その中で学んだ「ゼロから成功するためにビリオネアが用いた戦略」 を見てみよう。
世界に豊かな価値をもたらすものを創造する
起業するにせよ雇われるにせよ、「世界に価値をもたらすものを創り出す」ことが大きな成功のカギだ。単に商品やサービスを売るだけでは、それなりの成功しか手に入らないだろう。
パタゴニアやブラックダイヤモンドを設立した米著名登山家イヴォン・シュイナード氏は、クライミング用品を軽量化し、機能性や耐久性を向上するという手法で商品に価値を与え、巨額の富を手にした。
裕福な家庭に育ったわけではなく、両親はスペインからカリフォルニアへの移民である。シュイナード 氏は中古の収穫鎌で最初のハーケン(登山用くさび)を作り、ビジネスとして拡大していった。初期の作業場は両親の家の裏庭だったという。
シュイナード氏の成功は、ゼロから何十億ドルもの富を築いたビリオネアのほんの一例だ。
米メディア界の女王、オプラ・ウィンフリー氏は10代で未婚の母から生まれ、親類の家を転々とする子供時代を送ったが、メディアという媒体から世界に価値をもたらすことで、世界で6番目に裕福な女性セルフメイド・ビリオネアとなった(フォーブス2018年7月12日データ)。