2018年7月17日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
米ドル/円に関して、高値警戒感はあるものの、週足のチャートをみると111円ミドルの抵抗線を上に抜けたことは大きい。マーケット内では、ショートポジションが残っており、切り切れてないので、その分下値が堅くなっている。現在、米ドル/円を買う材料は4つある。1つは前述したドルショートが残っていること。2つめは輸入企業の買い遅れ。3つめはM&A絡みのドルの手当買い。そして4つめにヘッジ外しのドル買いだ。これらの4つは結局、事実上は形を変えた損切りであって、それをテクニカル要因が後押しした格好となった。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円の直近高値は、先週13日(金)の112.80円付近。その前は昨年12月12日の113.75円。これを踏まえて、今週の米ドル/円の予想レンジは、111.20円~113.75円。戦略としては押し目買いで111円台ミドルから後半は打診買い。111円台前半に入ったら普通に買いで参戦し、110.80円を切ったら退散が望ましい。この110.80円というのは、日足のチャートが示す21日移動平均線の110.85円付近だ。まだショートが増えているようなので、まずは111円台までの下落を見届けて、押し目のチャンスを待ちたい。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。