2018年8月30日9時半時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日29日(水)の米ドル/円は、111円台後半へ上昇した。111円台前半で小動きが続いていたが、米4-6月期国内総生産(GDP)・改定値が予想外に上方修正された事や、英国の欧州連合(EU)離脱=Brexitへの警戒感が薄れた事でリスク選好が強まり、一時111.80円台まで上値を伸ばした。なお、この上伸によって日足一目均衡表の雲を上抜けており、1日に付けた月初来高値112.15円前後を視界に捉えている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
もっとも、昨日29日(水)の米ドルは、対英ポンドを中心に、対ユーロなどでも下落しており、引き続きリスク選好局面では、円売りと同時に米ドル売りが強まる傾向が見て取れる。おそらく、リスク回避局面では米ドル買いと円買いが綱引きする流れも変わっていないだろう。その他、月末接近に伴い、国際投資家の投資配分見直し(リバランス)による米ドル売りが出やすいとの観測もある。米ドル/円の月初来高値は位置的には遠くないが、相場の地合いや時期的な面からは意外に遠いのかもしれない。予想レンジは111.20~112.10円と見ており、111円台前半では底堅い反面、112円台では上値が重くなりそうだ。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。