2018年9月4日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円は今週も110~112円のレンジを抜けられないのではないかと思っている。110円台に入っても111円台に戻ってくるのは、M&A絡みの実需の買いが出てくるレベルのためだ。しかし、110円台を待ちきれず111円台でもその買いが出ているようだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の日足チャートをみると、しばらくの間、一目均衡表の雲の中での推移となっている。また雲の下限が110.64円付近で、90日移動平均線も110.60円を示しており、直近の8月31日(金)の安値も110.68円と、110.60円付近には、もろもろのポイントがつまっている。さらに110.50円は強固なサポートとなっており、110円台前半は下値が堅そうだ。というわけで、今週の米ドル/円の予想レンジは引き続き110円~112円で、上は抜けたとしても112.20円付近までと考えている。というのは米中の貿易問題やトルコリラ、アルゼンチンペソなどの現状を考えてもほとんどがリスクオフ要因で、米ドル/円やクロス円は売られる材料の方が多いからだ。戦略としては、111円ミドルから112円にかけては売りで入り、110円ミドル以下では買い戻したい。ただし、一度目の下げでは110円台前半で買えそうだが、2度目以降の下げでは、110円を割り込んで109.80円付近までの下落も考えられるため、買いサイドは注意が必要だろう。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。