2018年9月11日11時過ぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
今週の米ドル/円も、110.20~112.20円の先週の予想レンジを踏襲すると見ている。基本的にどちらに抜けるかわからず、方向感のない状況だが、マーケットのセンチメントとしては、米国の対中国、日本、カナダの貿易摩擦を巡り、リスクオフに傾きそうだ。ただし、マーケット参加者が同じ方向を向くと、ショートポジションが溜まりやすくなる。売っても下がらない状況が続けば、112円手前で売り上がる動きが予想され、112.20円にはショートのストップが集中しそうだ。ポジションの傾き次第で、週後半に向けて上昇する可能性もあるだろう。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円は、テクニカル的に上値が重く、下値は110円台前半が底堅い。112円手前まで上昇したところは売りで入るのもありだが、下げ渋るようであれば早めの撤退が好ましい。反対に、上昇せず売りが先行した場合は、下値ではM&A絡みの買いがあるため、110円台ミドルから110円割れでは買ってもよさそうだ。しばらく21日移動平均線で下値を支えられており、現在111円ちょうど付近に位置している。また、日足の一目均衡表の雲が、111.50円付近にあり、再び雲を上に抜ける可能性もある。本日9月11日(火)の戦略としては、111.80円を利食いのターゲットに押し目買い回転で臨みたい。ただし、トランプ米大統領の突発的な発言などで急落するリスクには、引き続き注意が必要だ。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。