2018年10月1日8時過ぎに竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週の為替市場は、週明けの9月24日(月)にECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁が欧州議会で「基調となるインフレは力強い」とタカ派の発言したことが好感され、ユーロ/米ドルは同日に週高値となる1.1815ドルを示現した。その後はFOMC(連邦公開市場委員会)後に材料出尽くしでも1.1798ドルまでしか上昇しなかった。9月27日(木)以降は、イタリアの来年度予算を巡る財政の悪化懸念から、イタリア株、イタリア国債に売りが集中、ユーロ/米ドルは週安値である1.1570ドルに沈んだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

イタリアの来年度の予算案、そして向こう3年の財政計画がイタリアの議会を通過したが、発表された歳出の拡大を市場は不安視している。一旦交渉のボールはEU(欧州委員会)に投げられたが、財政規律を重んじるEUとの対立がキックオフ、既にEU側は反発し、今後この予算案に修正を求めるのはもはや必然だ。ここまで為替市場の反応は5月下旬の破壊的なイタリア売りまでは及んでいないが、この先の展開を考えると、非常に危惧され、ユーロ/米ドルやユーロクロスの戻りは千載一遇の売りのチャンスとみている。一週間のボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で113.00~115.00円、ユーロ/米ドルで1.1450~1.1700ドル、ユーロ/円で130.00~133.00円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。