目次

  1. 目指すは「自動車業界のアップル」
  2. 過去2年半で「赤字額は100億元」超え
  3. カギは「量産化」成功すればテンバガー?
  4. 蔚来汽車の株価チャート

蔚来汽車(NIO、ニューヨーク証券取引所)が2018年9月12日、ニューヨーク証券取引所に上場した上海を拠点とする電気自動車メーカー。創業者は李斌会長で2014年11月に設立された。

李斌会長は1974年生まれの44歳。北京大学の学生であった1996年、サーバー管理サービスを行う北京南極科技発展有限公司を創業。以来、自ら起業したり、主要な投資家となった企業は40社を超える。

2000年には自動車情報サイトを運営する易車網を創業。一時は、数百人いた社員が7人にまで減り、400万元(6600万円相当、1元=16.5円で計算、以下同様)の負債を抱えるといった苦境に陥ったこともある。そこから立ち直り、業容、事業を拡大させた上で、親会社となるビットオート・ホールディングス(BITA)を2010年11月、ニューヨーク証券取引所に上場させている。ちなみに、現在もBITA会長を兼任している。

同社の設立にあたり、JDドット・コム(NASDAQ)の劉強東会長、オートホーム(NYSE)の李想会長といった年齢の近いアメリカ上場企業の経営者仲間や、テンセントキャピタル、小米の雷軍氏が会長を務める順為キャピタル、アジア地区で最大クラスのVCであるヒルハウスキャピタルなどが設立の段階から資本参加している。

その後もシンガポール政府系の投資会社であるTEMASEK、GIC、バイドゥキャピタル、紅杉キャピタル、厚樸(ゴールドマンサックス関連)、レノボ、華平投資、IDGキャピタル、愉悦キャピタルなど数十社に及ぶベンチャーキャピタル、機関投資家、事業会社などが資本参加している。

設立後1年以内に6億ドル(678億円、1ドル=113円で計算、以下同様)の資金調達を行っており、その後上場までに、公開されている調達金額だけでもさらに16億ドル(1808億円)以上の資金調達に成功している(人民元の調達は除く)。

さらに、今回のIPOでは当初の計画からは半減したものの、それでも10億ドル(1130億円)の資金を調達している。

目指すは「自動車業界のアップル」

李斌会長は電気自動車業界のアップルになることを目指している。アップルが携帯電話市場に参入した際、モトローラー、ノキアといった長年にわたって業界に君臨してきた強大な企業が健在であったが、アップルはそうした企業に対して真っ向から立ち向かい、わずか10年足らずで完全に打ち負かしている。