「名刺」も「オウム貝」も黄金比だった?
身近なところでは、通常サイズの名刺の縦と横の比はほぼ黄金比になっています。
縦と横の比が黄金比になっている長方形を黄金長方形といいます。黄金長方形には、最大の正方形を除くと、残った長方形もまた黄金長方形になるという非常に興味深い特質があります。つまり、黄金長方形から正方形を除くという作業は永遠に続けることができて、その度に相似な(形は同じで大きさは違う)黄金長方形を(理論上は)無数に作ることができます。
また、下の図のように黄金長方形の中の正方形の角を滑らかにつないでいくと、渦巻きの曲線ができます。この渦巻曲線を「対数螺旋」または「黄金螺旋」といい、オウム貝やヒマワリの種の配列など、自然界に多く見られます。
芸術作品にも黄金比は多数見つけることができます。
ミロのヴィーナスは、足元からヘソまでの長さと全身の長さ、あるいは上半身と下半身の長さなどが黄金比になっています。
また、モナリザやギリシャのパルテノン神殿、ピラミッド等、黄金比が見られる芸術作品やデザインの例は枚挙にいとまがありません。