2018年10月29日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週の為替市場は、依然としてイタリアの来年度予算案、遅々として進まない英国のEU離脱交渉、そして著名サウジアラビア人ジャーナリストのトルコでの変死等から不透明感は晴れることなく、ユーロ/円は週を通じて下落歩調をたどった。先週24日(水)は欧州各国で軒並みPMI(購買担当者景気指数)が市場予想を下回りセンチメントの悪化に拍車をかけ、さらに米ドル/円は長期のトレンドラインを下抜けた。こうした背景から、ユーロ/円は先週26日(金)に週安値となる126.64円まで下げ幅を拡大した。
現在の為替相場の戦略やスタンス
先週末に実施されたドイツのヘッセン州の州議会選挙で、政権与党は大きく議席を失い、極右のAfD(ドイツのための選択肢)などの現野党勢力の躍進を許した。今週は、11月2日(金)には米国で雇用統計が発表されるが、平均時給の前年比伸び率が3.0%に達した場合、不安定な状態が続く米株にはネガティブに作用しそうだ。来週に予定される米国の中間選挙も積極的な投資行動を控える要因で、今週もグローバルの株価の軟調な基調は継続し、為替市場では米ドル/円、クロス円共に戻りは限定的とみている。一週間のボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で110.00~112.50円、ユーロ/米ドルで1.1250~1.1500ドル、ユーロ/円で125.50~129.00円を予想している。
竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。