【目次】
①株式会社ツクイスタッフIPOの基礎情報
②ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)【12/07更新】 ※一部有料会員限定
③IPOジャパン編集長 西堀敬 氏のコメント【12/3更新】 ※有料会員限定
- 会社名
- 株式会社ツクイスタッフ
- コード
- 7045
- 市場
- JASDAQスタンダード
- 業種
- サービス業
- 売買単位
- 100株
- 代表者名
- 三宅 篤彦 /1958年生
- 本店所在地
- 神奈川県横浜市港南区上大岡西一丁目6番1号
- 設立年
- 2016年
- 従業員数
- 187人 (2018/09/30現在)(平均37歳、年収446.8万円)
- 事業内容
- 介護・医療に特化した人材サービス事業(人材派遣・人材紹介・教育研修など)
- URL
- https://corp.tsukui-staff.net/
- 株主数
- 6人 (目論見書より)
- 資本金
- 100,000,000円 (2018/11/09現在)
- 上場時発行済み株数
- 1,500,000株(別に潜在株式133,500株)
- 公開株数
- 345,000株(公募100,000株、売り出し200,000株、オーバーアロットメント45,000株)
- 調達資金使途
- 求人・広告宣伝費、新規出店費、敷金・保証金
- 連結会社
- なし
- スケジュール
- 仮条件決定:2018/11/28→2,580~2,630円に決定
- ブックビルディング期間:2018/11/29 - 12/05
- 公開価格決定:2018/12/06→2,630円に決定
- 申込期間:2018/12/07 - 12/13
- 払込期日:2018/12/14
- 上場日:2018/12/17→初値4,030円
- シンジケート ※会社名をクリックすると外部サイトへ飛びます
- 主幹事証券:SMBC日興証券(SMBC日興証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:野村證券
- 引受証券:みずほ証券
- 引受証券:いちよし証券
- 引受証券:SBI証券 (SBI証券の詳細記事はこちら)
- 引受証券:マネックス証券 (マネックス証券の詳細記事はこちら)
- 大株主
- (株)ツクイ 1,216,000株 79.30%
- 従業員持ち株会 145,000株 9.46%
- 三宅 篤彦 17,000株 1.11%
- 平野 裕 13,000株 0.85%
- 田村 雅人 13,000株 0.85%
- 金井 直人 5,000株 0.33%
- 下村 光輝 3,000株 0.20%
- 久保田 勝 3,000株 0.20%
- 内藤 哲郎 3,000株 0.20%
- 土井 貞和 3,000株 0.20%
- 業績動向(単位:百万円)売上高 営業利益 経常利益 純利益
- 2017/3 単独実績 6,788 460 455 300
- 2018/3 単独実績 7,734 493 490 322
- 2019/3 単独予想 8,386 - 438 289
- 2019/3 単独中間実績 4,096 254 250 165
- ロックアップ情報
- 指定された株主は上場後180日目の平成31年6月14日までは普通株式の売却ができず(例外あり)
- 調達額(公開株数×公開価格)
- 9億0735万0000円(345,000株×2,630円)
- 潜在株数(ストックオプション)
- 133,500株
- ビジネスモデル解説(執筆=株価プレス管理人)
- ツクイスタッフ<7045>は、介護・医療に特化した人材サービス事業を展開する企業である。介護・医療業界の人材の採用支援、育成、定着支援及び課題解決に向けた業務支援をワンストップで手掛けている。
尚、在宅介護事業を展開のツクイ<2398>が株式シェアの87%を保有する、親会社である。
親会社ツクイは在宅介護事業を展開しており、周辺事業として人材サービス事業も展開。2015年11月に同事業の分社化を取締役会で決議し、2016年1月に同社が設立され人材サービス事業に特化した会社としての歩みを始め、現在に至っている。
■事業の内容
11月9日時点で全国36支店を開設。特別養護老人ホーム・介護老人保健施設を中心とした福祉施設、民間の有料老人ホームや医療機関を主な取引先として、下記のサービスを提供している。
① 人材派遣
豊富な登録者の中から、顧客のニーズに合った即戦力となるスタッフの派遣を行う。人件費の削減、急な欠員補充等の様々な要望に対応している。派遣スタッフに対しては就業前研修を行うとともに、契約期間中はキャリアアドバイザーが派遣先を訪問し、就業中のスタッフのフォローも行っている。同社の最大の規模を誇る事業である。
② 紹介予定派遣
直接雇用を前提に、一定期間派遣スタッフとして就業し、派遣期間の終了時にスタッフと派遣先の双方が合意すれば直接雇用となる。
③ 人材紹介
登録スタッフの直接雇用を検討している顧客に、社員・パート等で就業を希望するスタッフの紹介を行うもの。求職者のキャリア、スキル、希望就業条件等のヒアリングを行っており、求職者と顧客の間でミスマッチが起こりにくい仕組みを導入している。
④ 委託
自治体が実施する「現任介護職員等要請支援事業」等を、入札などで受託。自治体に属する介護サービス事業者等が、介護職員に研修を受講させる場合に、不在となる職員の代替職員を派遣している。
⑤ 教育研修
介護・医療に特化した教育研修サービス「研修プラス」を提供しており、顧客の人材育成に貢献し、離職防止を目指している。介護現場での接客・マナー研修、介護技術研修など20以上のテーマが研修可能である。また顧客の接遇などを数値化して、客観的な評価をする「接遇診断サービス」も提供している。
同社では①人材派遣、②紹介予定派遣、③人材紹介を提供する3つの業務を兼任する「マルチタスク担当制」を採用している。一連の基本的な全ての業務を一人の担当者が行う事で、派遣スタッフや顧客のニーズの把握・状況確認がしやすくなり、マッチングの精度向上がなされている。
■業績推移
2016年3月期 売上高15億円、経常利益0.9億円、当期純利益0.6億円
2017年3月期 売上高68億円、経常利益4.6億円、当期純利益3.0億円
2018年3月期 売上高77億円、経常利益4.9億円、当期純利益3.2億円
2019年3月期(予想) 売上高84億円、経常利益4.4億円、当期純利益2.9億円
2016年3月期が第1期となっている。以降順調に増収を重ねているが、増収幅に比べると増益幅は2017年3月期以降僅かに留まっている。
2018年9月中間期時点では売上高41億円、経常利益2.5億円であり、通期予想に対する進捗率は、売上高で49%、経常利益で57%となっている。ただし2019年3月期は増収の一方で、若干の減益計画である。
■財務状況
2018年3月期末時点で資産合計25億円に対して、純資産合計14億円であり、自己資本比率は55%となっている。
有利子負債は無く無借金会社であり、現預金14億円を保有しており、堅固な財務基盤を有している。
■資金使途
IPOにより3.4億円の資金調達を行い、調達された資金については主に下記の使途が予定されている。
① 登録スタッフ確保のための求人・広告宣伝費 3.2億円
② 2箇所の新規出店 0.1億円
事業拡大のための、登録スタッフ確保に資金は投じられる。
尚、公募株100,000株、売出株200,000株の予定であり、公募株より売出株が多い状況である。
■株主構成
同社の筆頭株主はツクイであり株主シェア87%を有している。今回保有1,216,000株のうち、200,000株を売出に拠出する。
IPO後、ツクイの株主シェアは68%に減少するが、引き続き筆頭株主としての位置付けは変わらない。
■今後の注目ポイント