毎年、秋から年末にかけて話題になるふるさと納税、あなたは利用したことがありますか?「お得になる」という噂は聞いていても、仕組みが難しそうで敬遠している人も多いようですね。ふるさと納税未経験なら、今年こそは、ふるさと納税にチャレンジすることをおすすめします。というのも「お得」になる最後のチャンスかもしれないからです。ふるさと納税の仕組みやいつ頃お得になるのかを確認しましょう。

今年はふるさと納税で得するラストチャンス?

ふるさと納税,税額控除
(画像=PIXTA)

ふるさと納税は、「自分の故郷に税金を納めること」と思っている人も多いようですね。でも、ふるさと納税は、任意の自治体に寄附することで本来納めるべき税金を減らす(税額控除といいます)制度なのです。本来納めるべき税金を減らすので、節税になります。さらに、寄附をした自治体から返礼品をもらえるため、「ふるさと納税はお得」と言われているのです。

しかし、この返礼品が問題視されています。「地場産品ではない返礼品を揃えている」「返礼品の還元率は寄付の3割以内」といった総務省の指導を逸脱した自治体などの存在があるからです。実際、2018年9月1日に公開された総務省の「ふるさと納税に係る返礼品の見直し状況についての調査結果」では、総務省の指導を逸脱した返礼品を用意している「ブラックリスト団体」が公表される事態にまでなりました。

そんな状況を受けて、今後は返礼品を地場産品に限定することや返礼割合に規制がかかると言われています。つまり、今年が地場産品でない返礼品や高還元の返礼品を受け取れるラストチャンスになる可能性があるのです。

住民税?所得税?何がどう控除されてお得なの?

ふるさと納税は、自己負担額の2,000円を除いた金額を寄附金控除とし、所得税と住民税から控除する仕組みです。控除金額は、以下の通りに算出します。

所得税からの控除=(ふるさと納税額-2,000円)×「所得税の税率」
所得税の税率は課税所得の税率により異なります。

住民税からの控除=住民税からの控除(基本分)+住民税からの控除(特例分)
※ 住民税からの控除(基本分)=(ふるさと納税額-2,000円)×10%
※ 住民税からの控除(特例分)=(ふるさと納税額-2,000円)×(100%−10%(基本分)−所得税の税率)

例えば、所得税率20%の人が1万円のふるさと納税を行った時、所得税からの控除は1,600円、住民税からの控除は(基本分)800円+(特例分)5,600円=6,400円です。控除合計は、所得税と住民税合わせて8,000円になります。

税額控除を受けられるのはいつ?

控除を受けられるのは所得税と住民税というお話をしましたが、この2つは控除を受けられる時期が違います。 所得税は、ふるさと納税を行なった年の所得税から控除となり、確定申告を行うことで還付されます。住民税は、翌年の住民税から控除となるため、翌年7月から翌々年6月にかけて毎月の給与天引きで減額です。

控除金額はいくら?給与収入別目安

ここで、実際の控除金額はいくらなのか、給与収入別の目安を見てみましょう。

給与収入 全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安
350万円 28,000円
375万円 38,000円
400万円 42,000円
425万円 45,000円
450万円 52,000円
475万円 56,000円
500万円 61,000円

住宅ローン控除や医療費控除など他の控除を受けている場合は、年間上限の目安は上表と異なります。具体的な計算は居住する自治体に確認すると安心ですよ。

ワンストップ特例制度利用なら確定申告も不要

ふるさと納税で税金の控除を受けるには、原則として確定申告を行う必要があります。しかし、会社員の場合は、確定申告不要な「ワンストップ特例制度」を利用することが可能です。この制度を利用するには2つの条件を満たす必要があります。それは、確定申告が不要であることと、ふるさと納税先の自治体が5団体以内であることです。

ワンストップ特例制度を利用した場合は、住民税のみからの控除になり翌年7月の給与から天引きされる住民税額が1年間減額されます。ワンストップ特例制度は手続きを簡素化するために作られたもので、最終的には確定申告を行った場合と同額の控除金額になるので安心してください。

ふるさと納税を利用する場合の注意点

ふるさと納税がお得であることはお分かりいただけたと思いますが、最後にお伝えしたいことが2つあります。

ふるさと納税で全額控除される金額は、給与収入などにより異なります。予め全額控除される年間の上限額を確認しておかないと、税額控除対象以上のふるさと納税を行ってしまい、損してしまう可能性もあるのです。上限額は簡単にチェックできますので、しっかり確認しておきましょう。

また、ワンストップ特例制度を利用し、住民税で控除される場合は、給与天引きで控除の恩恵を受けることになります。給与天引きであることを意識しておかないと、控除額を生活費にまぎれて使ってしまう可能性が出てきます。お得になった分は、毎月の給与から先取りして貯蓄に回すなどして、ふるさと納税のメリットを最大限に活用しましょう。

文・藤原 洋子(ファイナンシャル・プランナー)/fuelle

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